PLEN THE DRIVER PROJECT
2カ月で実現! PLEN×FabCafeが目指すロボットの未来
アイデアが形になる瞬間、イメージを具体化するスケッチの力
PLEN×FabCafeチームで目指すものを考えたとき、各メンバーはPLENならではの可愛さと親しみやすさ、インタラクティブ性の面白さを活かすことを重要視していた。その技術を、体験を通じて学べるものにしたいと考えていたという。開発期間は、2カ月と短期間であるため、PLEN自体の開発に比重を置くことはできない。それならば、PLENへの“付加機能”をつけるという方針にしてアイデアを検討することにした。
第1回目のミーティングでは、PLENで何が出来ると面白いかを考えた。 メンバーからはたくさんの楽しいアイデアが生まれていった。その中でt-o-f-uのSamが発した何気ない一言「ロボットが運転すれば何でもオートマチックだね」。そこにヒントを得て、PLENをセンサで操作し、さらにPLENが車や飛行機を操縦すると面白いのでは? というアイデアが一気に広がった。
初回ミーティングから盛り上がり、それをt-o-f-uがイラストにすることでイメージが具体化され、チームの開発意欲がグッと増したようだ。
ものを作るのではなく、体験を作る
PLEN THE DRIVER PROJECTでは、車を作ることが目的ではなく、ロボットとのコミュニケーションを体験するための方法を探していた。今回、PLENが車に乗るところを検討した結果、後ろ向きに座るか、スケボーに乗るときのように上に乗るかなどいくつかの方法を考えたそうだ。
車に乗っているPLENを操縦するというアイデアでは、車から別の乗り物に替わると全てを設計し直す必要性があることが懸念された。結論としては、車にPLEN自身で乗降できることが大事であること。合わせて通常のPLENと車上のPLENの2つの体験ができるという広がりが生まれるため、デザイン性と乗降方法を考えこのアイデアが採用された。
ロボットを通して車に乗るというのは、どういった体験になるのか? プロフェッショナル同士での対話を楽しむ時間が増えていったという。
短期間での開発のため「こうしなきゃいけない」というルールはなかったようだ。とはいえ、デッドラインが迫る中で開発期間の短さは一番の難関だった。初回ミーティングから7週間で完成を目指すのは、かなり至難なことだったと推測 できる。しかも、PLENの開発チームは大阪が拠点。可能な限り作業を同時進行するように心がける必要があった。