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1カ月1000円工作

ほんとうにできるのか? 1000円で楽器を作っちゃおう!

『GET WILD』専用虫かごキーボード爆誕!

さあ、発表当日。いつもの会場(会議室)に集合となりました。発表の順番はじゃんけんで決定。トップバッターはやまざきさんです。

「出落ち感しかないですよ」と言って取り出したのがこちら。

虫かごに何か入ってますね。これ、楽器なんですか?

虫かごに何か入れればいいかなーという感じで(笑)。Arduino互換ボードにボタンを5つつけて、音声ライブラリのMOZZIを使って音が出るようにしています」

要は、5音だけのシンセサイザーみたいなものですね。スピーカーも入っています。

これが鍵盤です。でも、なぜ5音なんですか?

「予算とサイズの関係ですね。ほんとうはピッチシフトの機能も付けてたんですが、ノイズがひどかったのカットしています」

なるほど。でも5音で曲弾けますかね?

「これ、要は電子楽器じゃないですか。電子楽器と言えば、僕らが中学生くらいに憧れたTM NETWORK。この5音で『GET WILD』が弾けます」

うぉおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお! 『GET WILD』!!!! 「GB」や「PATi PATi」といった雑誌を読みまくっていた中高生時代を思い出します。ということでやまざきさんに演奏してもらいました。

ワハハハハハハハ! できてる! 『GET WILD』演奏できてる!! まさに「チープなスリルに身を任せてる」感じがしますね。

見た目がかっこいい! 塩ビパイプ製トロンボーン

一発目からかなりインパクト強めの楽器が登場しましたね。さてお次は町田さんです。ゴソゴソと大きなものを取り出してきました。

ドドーン! これは何?

「トロンボーンです」

いや、これトロンボーンですよ。まさにトロンボーンですよ! 完成度高くないですかこれ。

マウスピースではなくリードが付いています。100円ショップで買った突っ張り棒の端っこにストローを刺してリードにしています。

音が出る部分にはじょうごが取り付けられています。トロンボーンっぽいですね。もちろん、トロンボーンですから、スライドを移動することで音階が変わります。変わるはずです。

ということで、演奏していただきましょう。

音は出てます! でもスライドの長さを変えてもあんまり音階が変わってないような……。

「スライドが長くなればなるほど音が低くなる、はず、なんですが……。なぜか途中から高くなっていくんですよ(涙)。最終的にミ、ファ、ファ#、ソしか鳴らないという」

ああ、そうですか。まあ、自作トロンボーンですし、いいんじゃないでしょうか。

「あと、謝罪があります。実はこれ、全部で材料費が1120円になっちゃって……」

ああ、いいですいいです。多少の金額オーバーよりも、面白さ重視で(レギュレーション崩壊)。

ここで、やまざきさんが登場。

「僕、高校までトロンボーンやってたんですよ」

えええええ! これまた意外ですね。ちょっと吹いてもらえますか?

「リードじゃなくてマウスピースならもうちょっと音階出せるんじゃないですかね」

ということで、リード部分を外し、直接息を吹き込んで演奏していただきました。

おお、さらにトロンボーンっぽくなりました。さすがやまざきさん。

サワイさんいわく「もうちょっと工夫してちゃんと作れば、きちんとした楽器になりそうですね」とのこと。確かに。これは可能性を感じますね。

手押し車でビートを刻むMDF製リズムボックス

最後はサラリーマン工作員のサワイさんとムカイさん。お二人でミーティングをして挑んだということですが、どんな楽器なのでしょう。

サワイさん「楽器と言われても、なかなか腹落ちしなくて(笑)。それで楽器を“楽しい器”と解釈して作りました」

そしてサワイさんが取り出したのがこちら。

……? お皿が載っていますね。そしてスプーン。台車みたいにも見えますが。

サワイさん「楽しい器。こどもがお皿を叩くところが楽器演奏の始まりなんじゃないの?ということで。これ、こどものおもちゃのカタカタなんですけど。これで8ビートを刻めます」

要は、手押し車式のリズムボックスという感じでしょうか。

反対側にはレバーが付いています。このレバーを動かすとギアが変わり、リズムが変わるようになっています。

このギアをたくさん作って入れ替えれば、いろいろなリズムが演奏できるわけですね。なかなか凝ってます。

ということでさっそく演奏のほうを。

おお、シャッフルっぽいビートになっていますね。レバーを動かすとカチカチと音が鳴るのは、中に仕込まれている磁石によるギミックのおかげです。凝ってます。

お値段は1000円弱。結構ギリギリだったようです。なお、この楽器、接着剤など一切使っていないそう。工芸品みたいですねー。

ハンドル回してリズムを生み出すちょっと懐かしい楽器

最後は、ムカイさん。ムカイさんも基本的にはサワイさんと同じリズムボックスです。

ムカイさんの作品は、手でハンドルを回してリズムを奏でるもの。先端の箸などは付け替え可能です。サワイさんの楽器もそうですが、お皿をほかのものに変えることで、音を変えることも可能。可能性が広がりますね。

ムカイさん「食卓で子どもが食器をじゃんじゃんたたくのを、もっとリズミカルにしてみようかなと思って。ハンドルを回すスピードでテンポが変わるんです」

このハンドルを回すスピードがこの楽器のポイントなんですね。

こちらも、中のギアがポイント。このギアでリズムが決まるわけです。さあ、模範演奏を。

ムカイさん「ハンドルを一定のスピードで回さないと、リズムが狂っちゃうんですよね」

意外と演奏力が必要な楽器のようですね。材料費は798円ということです。

あ、ちなみに今回のレギュレーションは「音階が奏でられるもの」だったのですが、サラリーマン工作員は気づかなかったのか、わざとなのか……。まあ、面白いものができたのでよかったことにしましょう!

合計4000円の楽器で『GET WILD』を演奏しよう!

さて、楽器が4種類そろいましたので、最後に合奏をしてみましょう。曲はもちろん『GET WILD』です!

それでは、どうぞ!

いやーーーー、なんだこれ(笑)。でも、1000円で作った楽器としては上出来じゃないでしょうか。

ムカイさんのビート、ワイド感のあるサワイさんのリズム、それを支える町田さんのトロンボーン。そして、繊細な音色のやまざきさんのメロディ。すべての楽器がそろうことで、微妙絶妙なハーモニーを奏でています。

もう、涙なくしては見られません。よかった、この企画をやっていてほんとうによかった!

え~、ということで今回の1000円工作企画はここまで。1000円の可能性が大幅に広がった感じがしますね。

さて、次回は特別編をお届けする予定。いったいどうなることやら……。座して待て!!

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