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「バラしてみたらオドろいた」家電分解ジャーニー

カセットテープマシンはさらに進化! ワンチームな仲間を探せ!

前回カセットテープでDJができる装置を開発する記事を書きましたが、マシンに欠点があることに気付きました。落ち込んでいる中、新しい出会いに助けられ、さらにマシンを実用的に改良することができました。今回は、絶望からマシンのブラッシュアップに至った過程をお伝えします。

前回作成したDJプレイができるカセットテーププレーヤーを使用していくうちに、ある欠点に気づきました。時間がたつと徐々に再生速度が速くなってしまうのです。

これはテープを巻き取ることにより、巻き取りリールの直径が徐々に大きくなり、リールの1回転あたりの巻き取り量が多くなるため、テープの速度が速くなっていることが原因のようです。巻き取りリールをプーリーや平歯車などに置き換えてみると、巻き取りが進むにつれてギア比が変わってしまうことが想像できると思います。

市販のラジカセなどはピンチローラーを使って一定の速度でテープを送り、巻き取りリールの方は一定の負荷がかかると空転する機構になっているため、このような現象は起きないようになっています。やはり、きちんとした音を出すにはピンチローラーを使った精密な機構が必須のようです。

中学生の頃、初めて買ったボーダーのTシャツが「ラガーマンみたい」とばかにされた時よりもショックで、気分はオールブラックスになりました。

気晴らしに秋葉原へ

失意の中、fabcrossでライターをしている松崎順一さんが「SEEKBASE AKI-OKA MANUFACTURE」の一角に期間限定ストアをオープンしたという情報を耳にしました。ゲインラインを突破する勢いで、秋葉原に向かいます。

店内はこれまで見たことないような数のラジカセ機器で埋め尽くされていました。家電蒐集家の松崎さんですが、高価なものやビンテージな所有物を自慢するのではなく、ひたすら自分の好きな物を突き詰めた結果であることが店内の様子から見てとれ、最高の空間に仕上がっていました。
※この記事を作成している現段階ではオープン期間は終了していますが、fabcrossの記事で店舗の様子を確認することができます。

ビンテージ家電が大集合——松崎順一氏による期間限定ストアが秋葉原にオープン
https://fabcross.jp/news/2019/20191212_matsuzaki_store.html

カセットテープDJ、MIC.Bさん

さらに、その日はインストアイベントの日で、カセットテープDJ講座が開催されていました。

自分以外にもカセットテープDJをやっている人がいることにまず驚き、ターンテーブルを使用したDJと同じようにミックスをしていることに衝撃を受けました。
※MIC.BさんのパフォーマンスはYouTubeで見ることができます。

MIC.Bさんの場合は、一時停止機能の付いているラジカセを改造して使っているとのこと。一時停止機能つきのラジカセはピンチローラーを解除できるため、リールの軸を自由に回すことができるようになり、それを利用してスクラッチを行なっているようです。

早速、ラジカセ購入

早速、帰り道に一時停止機能のついているラジカセを買いました。購入したラジカセはWINTECHのハンドル付きポータブルテープレコーダー「HCT-03」。Amazonで3000円くらいで買える安価な機種です。

購入したラジカセHCT-03 購入したラジカセHCT-03

MIC.Bさんによると、既製品のラジカセにはオートストップ機構が付いていて、分解して取り外さないとうまくスクラッチできないとのことでした。分解してオートストップ機構の様子を観察してみます。

どうやら赤丸で囲っている部分がオートストップ機構のようです。テープは巻き取り時、一定の緩みがあります。テープが巻き取られて張った状態になると、テンションがかかり、オートストップ機構が作動して停止するようになっています。

スクラッチをする時は、巻き戻し時に作動してカセットテーププレーヤーが停止してしまうことがあるので、今回は取り外します。それにしても、安価なカセットテーププレーヤーの中にも、舌を巻く機構がたくさん組み込まれていて驚きです。

ラジカセから取り出したオートストップ機構 ラジカセから取り出したオートストップ機構

モーターの速度制御の回路を追加し、一時停止の動作をしやすいようにハンドルを追加した筐体を作成しました。一時停止ハンドルを押すことでピンチローラーが解除され、スクラッチが可能になります。

さらに、スクラッチがしやすいようにリール軸につけるアダプターも作りました。前回のマシンよりもベイビースクラッチがやりやすくなり、DJの自由度が高くなっています!

今回、松崎さんやMIC.Bさんと出会わなければ、マシンの課題を解決することはできませんでした。もし新しいことに挑戦している時、壁にぶつかったら、身の周りでも同じようなことにチャレンジしている人を探してみましょう。一人ではできないことも仲間とスクラムを組めば解決できるかもしれません。
みんなで夢に向かって、リーチ・マイケル!

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