新しいものづくりがわかるメディア

RSS


ZMP谷口社長に聞く

「自分のやりたいことをやっているうちにRobotCarに行き着いた」

2.すべて自分で構想し技術もスタッフも自分で準備してそろえる

ZMPが2005年に家庭用二足歩行ロボットとして発売した「nuvo」。「エンツォ・フェラーリ」、「マセラティ・クアトロポルテ」などを手掛けた工業デザイナーの奥山清行氏がデザインを担当した

——ロボットと言っても、最初は現在開発を進めていらっしゃるような自動制御車ではなく人型ロボットですよね。人型ロボットから自動制御車開発に移られたのはなぜでしょうか。

「最初にすごい可能性を感じて飛び込んだのですが、その頃はまだロボットはまともに歩けませんでしたから『これはけっこう時間がかかるな』と覚悟しました。会社設立のときに、人型ロボットにとらわれずロボット技術で世の中に役立つようにしようと考えました。ロボット自体ではなく、センサやモーター制御、インターネット経由での遠隔操作など、ロボット技術に注力したのです。その考えは今でも持っていて、クルマをやっていますけどクルマにこだわっているわけではないんです。

ロボットのショーに登場するような人型ロボットは高価で、10年経っても一般の人の手に届くようにはならないだろう、でも家電のレベルに持って行くことはできるだろうと考えて、家庭用ロボットというカテゴリを新たに創って、家庭用二足歩行ロボットや音楽ロボットを作りました。それを7年ぐらい続けていくうちに、要素技術が蓄積されてきました。その時に『次はもうちょっとでかいところに』と思ってクルマに向かったんです。クルマが好きだったからですね。音楽好きだから音楽ロボット作りましたし、自分の興味で作っているのは間違いないです。

ロボットを作るときはすべて自分で構想してコンセプトを考え、足りないものがあれば、デザイナーを探したり、技術を探したり、社員を採用したり、全部自分で準備してチームをそろえ、社長兼CTOとして引っ張ってきています。『作りたい』っていう情熱があって『自分で作るんだ』というそこにコミットするということなんです」

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る