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ZMP谷口社長に聞く

「自分のやりたいことをやっているうちにRobotCarに行き着いた」

谷口氏が乗っているのは「RoboCar MV2」。センサ類は取り外されている状態

——2009年以降、RoboCarシリーズを次々開発され、クラウド化するところまで来ていますが、安全面への配慮ではブレーキエンジニアの頃の経験が生きていると伺いましたが、商社で営業をされていた頃の経験が役立っているところはありますか。

「じつは商品を売るためのマーケティングはほとんどしていないんですよ。クルマの研究はあんまり見込みがないと周りからは見られていて、興味持ってくれるところもあるにはあったんですが。でも、製品を出さないと皆どういうものか分からないので、出してみるまで売れるかどうか分からないんですね。とにかく出してみて、最初のユーザーがついて、その次のユーザーがついて、そこから対応していけばいいと考え、製品を出すスピードを最優先しました。7割くらいの半製品でも出すんです。仮にそれで失敗しても、残りの3割って、それまでの7割と同じぐらいかかったりしますから、7割くらいで出して、ダメなら軌道修正していくことにしました。

ベンチャーのものづくりも、いま特にスピードが重要だと考えています。ゼロから始めるものなら大企業の5倍ぐらいの速さでやらないとだめだと思います。ある程度の改良バージョンだと2、3倍ぐらいしか差はないのかもしれませんが。初めてのものの場合、スタートアップは皆遅くなりますから、もうポンポン新しいものを数多く作っていって、作ったら顧客にEメールを出して、だめだと思ったら、無かったことにして違うもの出す。顧客が以前のものを思い出して『あれないの?』と聞かれたときには、リクエストに応じたりします。とにかく、完成にこだわりすぎないようにパッパとたくさんやっていくっていく、スピードを最優先にしています」

後編に続く

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