あッ 3Dプリンター屋の人だッ!!
3Dプリント素人の私が、「テトラガール」になるまで
——今では3Dプリンター屋のみなさんから「テトラガール」と呼ばれるほど消波ブロック型アクセサリーでおなじみの富永さんですが、3Dプリンタを使って消波ブロックを作り始めたきっかけは何だったのでしょうか?
富永「3Dプリンター屋のインターン生で講習会の先生を順番にやろうという話があって、『自分は何が作れるんだろう?』と考えていたときに消波ブロックを思いつきました。消波ブロックのフォルムってかわいいじゃないですか(笑) 形も簡単なので作ってみようと思いました」
——アクセサリーは、Maker Faire Tokyo 2014に出展されていましたよね。そのときの反応はどうでしたか?
富永「アクセサリーなので、やっぱり女の子が『かわいい!』とよく反応してくれましたね。3Dプリンタはなにかメカ感のある機械で、女の子が立ち寄りにくい雰囲気があるから、アクセサリーのように小さくて身近で手に取れるもの、女の子がとっつきやすいものを3Dプリンタでもっと作れば、3Dプリンタに興味持つ女子も増えていくかもしれません。
3Dプリンタ自体、いまは原色の造型材料でしか作れないものが多いので、パステルカラーやもっと特殊な色でもプリントできるようになれば、女の子ウケも良くなるんじゃないかと思っています」
——最後に、テトラガールとしてこれからやりたいことを教えてください。
富永「3Dプリンタの楽しさを、もっと広めたり教えたりしていきたいですね。自分の好きなもの、作りたいものを作れるようになるという楽しさは、知っている人は知っているけれど、まだまだ知らない人が多い世界です。 私の通う建築系の学科ですら3Dプリンタを扱う授業はないので、おそらく学科で3Dプリントできるのは私だけ。でも理工系の大学というのはものづくりが好きな人が集まっている場所なので、興味がある子はいるんです。
自分で作ったアクセサリーを着けて学校に行くと、『どこで作ったの?』『値段はいくらくらいするの?』と聞かれることがあります。そうやって身に付けるものが自分しか持っていないオリジナルだと、優越感を感じることができますよね。3Dプリンター屋で女の子だけのイベントとかやって、その楽しさを共有できる仲間をもっと増やしていきたいです」
中村「そのためには、ただ3Dプリントができる場所というよりも、“一緒にやれる場所”というのが必要なのかなと思います。ソフトウェアのインストールすらできなかった富永さんがここまで成長したのも、他のインターン生と一緒に学び合えたからこそ。『CAD鉄の集い』と同じように、消波ブロックを入り口にして、そこから自分が作りたいものを作ってアクセサリーにするような『消波ブロックの集い』を作ってもいいと思います」
富永「そうですね、大学で3Dプリンタサークルを作ったら面白いかもしれません。考えてみます!」
さて、次回は特別編!?
3Dプリンター屋から飛び出して、中東で3Dプリンティングのワークショップをする中村さん、毛利さんの中東3Dプリンタレポートをお届けする予定です。お楽しみに!