Dig up the underground「プロダクト一機一会」 by 松崎順一
誤差±30秒程度のおおらかな時代のオーディオタイマー「AKAI AUDIO TIMER RT-100」
3月は急に暖かくなったり寒くなったりと日々気温が変わる月。正直言って蒐集家にとって野外での蒐集は朝から晩に及ぶこともあるので着るものがとても難しく悩む日々が続く。そんな3月に仕事でリサイクルショップを一日巡った日があり、埼玉の奥地のお店で発見しゲットしたのが今回紹介する1970年代(推定)のオーディオタイマー、赤井電機の「RT-100」だ。
このタイマーの特長は、円形の窓が二つ並んでいるのが何ともカッコいいデザインで、実はこのデザインのタイマーは1975、6年に既にナショナルが「TE61」という型番でほぼ同じデザインのタイマーを出していることから、RT-100はそのOEM製品と思われる。(その証拠に同じデザインのタイマーは他社からも販売されている。)その価格も8000円台と同じである。
ただしディテールのデザインに関してはRT-100の方がきれいに仕上がっている感じがする。
正面左が時計で左側が24時間表示のタイマーになっており、緑とオレンジのセットピンを使って1日3組、つまり3回の(背面にあるコンセントの)ON、OFFを15分間隔で行うことができた。
誤差も多少はあったが、デジタル式より機械式の方がシンプルなユーザーインターフェースで誤操作が少なく、このタイマーは長年に渡って愛された。
言い忘れたが底面には50/60Hzの切り替えスイッチがついている。たぶん現在でも使用している方も少なからずいるのではと思っている。まぁ現代ではタイマーというより時計として純粋に楽しむのも良いのではないだろうか。
AKAI AUDIO TIMER RT-100
発売年不詳(70年代後半の製品と思われる)
1970年代後半に起きた主な出来事
- 「月刊マイコン」創刊(1977年)
- 「ザ・ベストテン」放映開始(1978年)
- 「スペースインベーダー」が大ブーム(1978年)