Dig up the underground「プロダクト一機一会」by 松崎順一
DJ用の機材にまで進化し続けたポータブルレコードプレーヤー「COLUMBIA PORTABLE RECORD PLAYER GP-3B」
少し前にコロムビアのてんとう虫型のレコードプレーヤーを紹介したが、コロムビアのレコードプレーヤーで一番有名なのが今回ゲットした「GP-3」だと思っている。それは一つの製品としての息の長さだ。1980年に初代のGP-3が登場し、後年カラーバリエーションが増え、他のメーカーからOEM製品が発売され、型番は知らなくてもどこかで見かけたことがある人も多いと思う。2000年頃には生産が終了したが、情報によると近頃全く同じデザインで復刻されたと聞いた。今またそのままの姿で発売されている家電は他にはなかなかないと思う。筆者としてはラジカセにその期待を少ししているのだが。アナログレコードは時を経て今また人気が再燃しているが、ハードの格好良さからレコードに興味を持ってくれる若い人が増えていくと嬉しいかぎりだ。では今回はGP-3のブルーバージョンを検証してみよう。
本体を取手部分が上に立てるとこのような感じになる。GP-3Bはブルーだが、トランスルーセント(半透明)なボディなので一見レントゲン写真みたいに見える。
取手の部分をクローズアップすると、電源スイッチ兼音量可変用とレコードの速度を調整できるピッチコントロールの2つのボリュームが確認できる。そしてその横にはイヤフォン端子が付いている。このレイアウトは誕生以来変わっていない。
さらに本体は横から見ても中身がうっすら見える仕様になっている。
カバーは取手側にフックがあり、押しながら持ち上げると簡単に開くことができる。
カバーに黒く見えるのはアームをホールドするためのスポンジだ。
カバーを取ったところ、とてもシンプルな構造で、操作を間違えることもないと思う。
ただ、回転数の切り替えの表示も半透明なため、やや見辛い感じはする。この辺りはご愛嬌かも。基本33回転と45回転の2スピードだ。さらにピッチコントロールで可変出来る。
スピード切り替えスイッチをセットしてアームを持ち上げるとレコード盤が回転し、針を落とせば本体に内蔵のスピーカーで聴くことが出来る。
本体の裏面にACコードを収納できるボックスがある。ふたを開けるとACコードがあり、家庭で使う際はACコンセントで使用できる。
さらに電池ボックスにもなっており、単一形乾電池6本でも稼働する。
GP-3はOEMもやっていたので、メーカーや機種を表示するものはシールになっている。
年式等の表示は見当たらない。GP-3はシンプルなデザインで時代を経ても色あせていない。デジタル全盛の現代にあって今後もアナログの魅力を放つ存在であり続けてほしいと思っている。
「COLUMBIA PORTABLE RECORD PLAYER GP-3B」
発売時期:1980年(GP-3発売、Bは後年)
1980年に起きた主な出来事
- 日本の自動車生産台数が世界一
- 竹の子族が出現
- 日本中でルービックキューブが大ブーム