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イベントレポート

リカちゃんにもオープンイノベーションを——タカラトミーの本気がこめられたハッカソン

会場となったタカラトミー青戸オフィスのエントランスでは3Dプリンタがフル稼働し、はんだづけブースも多くの参加者で賑わった。 会場となったタカラトミー青戸オフィスのエントランスでは3Dプリンタがフル稼働し、はんだづけブースも多くの参加者で賑わった。

アイデアソンでは最終的に16組中8組が本選に残り、約40人の参加者が本選となるハッカソンに進出した。ハッカソンまでの20日間に、参加者はそれぞれの作品の試作/検証やプレゼンテーションに必要な市場データの収集、小売価格のシミュレーションを進める。チームによっては自分の子どもで検証したり、ペット向け製品であれば、実際に動物で遊ばせてみるなど、ハッカソンまでに与えられた時間をいかに有効に活用するかも勝敗を決める重要な要素だったようだ。

最終プレゼンでは、タカラトミー事業統括本部の本部長、副本部長が審査。さながら実際の企画提案会議のような雰囲気に、参加者にもプレッシャーがかかる。プレゼンは自分たちが開発した製品の説明やデモだけでなく、関連する市場データやユーザーテストの結果、想定価格など細部までまとめていて、各チームとも本気で自分たちのアイデアを製品にしてほしいという思いが強く伝わる内容だった。

最優秀賞に輝いたのは「リカちゃんファッションメイカー」という、ユーザー自身がデザインしたドレスを作成できるソリューションを提案したチーム。アイデアもさることながら、プロトタイプの完成度が評価された。 

優勝チームはアイデアソン終了後、その日のうちに開発環境を構築。その後も細目に情報を共有しながら、デザイナー、プランナー、エンジニアと分業してプロトタイプ作りを進めてきた。ハッカソン当日はお揃いのバッジを作って一体感を高めるなど、アイデアだけでなくチームビルディングや発表までのスケジューリングにも気を配ったのが最優秀賞に繋がったとリーダーを務めた男性は話した。

担当者によれば、今回受賞した作品を含め最終選考に残ったアイデアは技術面やコスト、安全面の検証を経て検討した上で来年度中の製品化を目指すという。また次回のハッカソン開催については未定だが、今回の結果を受け前向きに考えたいとしている。 

3日間を振り返ってみて

今回のおもちゃハッカソンは最初にも触れたとおり、企業での製品化が前提になっていることが作用して、どのチームも具体的なアイデアと共にプロトタイプの完成度も高く感じた。

製品化を予定していることもあり、主催者からの希望で各作品の詳細はお伝えできないのが残念だが、そのまま店頭に並んでいてもおかしくないレベルのアイデアが集まった背景には、昨今のハッカソンにはない製品化に対する強いこだわりが参加者、主催者共にあったからではないかと思う。

製品開発を濃縮した今回の内容は「ハッカソン」か否かについては議論が分かれるところではあるが、参加者にとってはおもちゃ業界におけるものづくりの現場を垣間見る貴重な体験になったようだ。 

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