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実験的な試みの繰り返しが進化につながる——Rhizomatiks 10(青山)

以前fabcrossのインタビューで紹介したRhizomatiksが創立10周年を迎え、今までの活動を振り返る回顧展「Rhizomatiks 10」が2017年4月30日までスパイラルガーデンで開催されている。アートプロジェクトから、広告、エンターテイメント、プロジェクトまで幅広いプロジェクトを一挙に見ることができる展示となっている。

新しいものを求めて、挑戦を楽しみ、常に進化し続けた10年

NIKEやintelなど有名メーカー、Perfumeやサカナクションなど有名アーティストとのコラボレーションワークも多く、男女、年代問わず興味深い展示となっている。 NIKEやintelなど有名メーカー、Perfumeやサカナクションなど有名アーティストとのコラボレーションワークも多く、男女、年代問わず興味深い展示となっている。

本展は、映像作品と体験型作品の2つの展示に分かれている。10年間の活動を紹介した「10 Years Archive of Rhizomatiks」 と、ELEVENPLAYとのコラボレーションによる体験型ダンス作品「border」から派生して制作した作品「border installation ver.」だ。

10 Years Archive of Rhizomatiks :10年間の足跡を集大成としてアーカイブ展示。プロジェクションマッピングを用いて、関連のあるプロジェクト同士をつないでいる。 10 Years Archive of Rhizomatiks :10年間の足跡を集大成としてアーカイブ展示。プロジェクションマッピングを用いて、関連のあるプロジェクト同士をつないでいる。

展示の右側から制作年代順に映像が並んでおり、法人化する前の2003年の作品からたどることができる。現在では商業施設などにも多く設置されているインタラクティブ作品だが、Rhizomatiksが活動をスタートしたころはまだまだ商業施設に作品を設置する例がなく、ICCなどの美術館しか発表する場がなかったため、案件につながることが少なかったようだ。

展示スタート時はプロジェクションマッピング部分が完成しておらず、取材当日も調整真っ最中だった。調整しているさまも何故かかっこよく感じられ不思議と作業に見とれてしまった。 展示スタート時はプロジェクションマッピング部分が完成しておらず、取材当日も調整真っ最中だった。調整しているさまも何故かかっこよく感じられ不思議と作業に見とれてしまった。

現実の空間や動きにリアルタイムで合わせデジタル表現を反映させる技術

border installation ver.:スパイラルガーデンの空間をスキャンしバルーンのAR/VR演出を行う作品。 border installation ver.:スパイラルガーデンの空間をスキャンしバルーンのAR/VR演出を行う作品。
現実視覚とVR/ARが融合した映像。写真では伝えることが難しいのでぜひ実際に体験してほしい。 現実視覚とVR/ARが融合した映像。写真では伝えることが難しいのでぜひ実際に体験してほしい。
天井に設置してあるセンサーとOculus Riftを改造したヘッドマウントディスプレイを組み合わせて映像を表現している。 天井に設置してあるセンサーとOculus Riftを改造したヘッドマウントディスプレイを組み合わせて映像を表現している。

border installation ver.でも使われRhizomatiksの強みのひとつでもある、テレビの生放送や、アーティストのライブなどリアルタイムで動いている演出の中にデジタル表現を組み合わせる技術。これは彼らが本物にこだわり続けてきたからこそできた表現だ。企業のプロモーション映像などは、実現できない技術を実現したように編集でごまかすことはいくらでもできるが、Rhizomatiksは編集でごまかすことなく実際に表現したい物を再現し、本物を届けてきた。消費者がそれを敏感にキャッチし反響をえてきたからこそ今につながっている。本物にこだわった10年間を一挙に見られる貴重なチャンス、ぜひ会場で見てほしい。

Rhizomatiks 10
会期:2017年4月19日(水)〜4月30日(日)10:00~20:00
会場:スパイラルガーデン(東京都港区南青山5-6-23)
入場料:無料
休館日:会期中無休
オフィシャルサイト:
https://www.spiral.co.jp/e_schedule/detail_2193.html
主催:スパイラル

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