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イベントレポート

社会に求められるファブ施設とは——ものづくりから始まるコミュニティの在り方

2017年3月18日から20日まで、福岡県北九州市の北九州イノベーションギャラリー(KIGS)で、ファブ施設の在り方について施設運営者や関係者が講演、議論するイベント「MAKERS & FABBERS 2017 in KITAKYUSHU」が開催された。研究、ビジネス、地方創生など、さまざまな切り口からファブ施設の在り方について当事者たちが語ったイベントの様子をレポートする。

時代の変化の中で生まれたファブ施設

イベントの冒頭、「ファブ施設とメイカースペースのこれまでとこれから」というタイトルで講演した田中浩也氏は2010年から2017年までのファブラボでの活動を経て、社会における5つの変化点とのつながりがあったと振り返った。

コワーキングスペースの台頭やテレワークなどの働き方の変化は、ファブラボのような市民工房との相性が良く、渋谷や関内などコワーキングスペースとラボが一体となった拠点が生まれるきっかけとなった。メイカーズムーブメントと呼ばれた個人のものづくりの多様化はハードウェアスタートアップの創出へと結びつき、彼らの開発拠点としてファブ施設が活用されるようになった。その結果、製品の検査や品質評価などの機器が充実し、量産までの支援を見据えたDMM.make AKIBAのような拠点が日本国内ではスタートアップの受け皿として機能している。

そして大企業からも外部の優れたアイデアや技術を、自社のリソースと融合させるオープンイノベーションの発想が広がり、個人と企業の接点の一つしてハッカソンやメイカソンが各地で開催されるようになった。

一方で個人の消費行動にも変化が起きたと田中氏は指摘する。購入したものを消費者自身がカスタマイズできる機能を設けた無印良品やLoFT、また年間2万人近くがワークショップに訪れるMakers’ Base Tokyoを挙げ、消費と生産が寄りそうビジネスモデルが生まれたとする。

そしてファブ施設が社会と密接に関わることで、特定のニーズに対応するファブ施設が立ち上がった。キッチンや病院、農業、商業施設といった、さまざまな場所にファブ施設の機能が加わることで、ものづくりの多様性が広がっている。

田中氏の講演に続いて、こうして機能分化したファブ施設の運営者や利用者は現在どのような活動を展開し、何を見出しているのかを当事者たちが各トークセッションでプレゼンテーションした。

田中浩也氏 田中浩也氏

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