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デザインの視点でGOODな未来を作る——「グッドデザインのテキスト展パート2」(丸の内)

デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくする製品やサービスに与えられる「グッドデザイン賞」。2018年度にグッドデザイン賞を受賞した製品やサービスを、テーマを決めて紹介する展示『グッドデザインのテキスト展パート2』が2019年8月11日までGOOD DESIGN Marunouchiにて開催されている。

デザインの定義を幅広く捉え、評価していくGOOD DESIGN

会場では、実際の製品はもちろんパネルや映像を使って分かりやすく解説している。 会場では、実際の製品はもちろんパネルや映像を使って分かりやすく解説している。

グッドデザイン賞はデザインの優劣を競う制度ではなく、審査を通じて新たな「発見」をし、Gマークと共に社会と「共有」することで、次なる「創造」へつなげていく仕組みとなっている。本展は2018年度グッドデザイン・ベスト100受賞デザインを、前後期の2回に分けて紹介する企画展となっており、本記事は後期の展示の紹介だ。後期は「社会をみちびく グッドデザインBest100」と題し、少し先の社会を見据えたデザイン、共感/共生/共有を促進するデザイン、最新技術で公共に貢献するデザインなど50点を紹介している。

大きな音のする現場で作業員の耳を守るイヤーマフ 「3M PELTOR ProTac III 騒音制御型イヤーマフ」 大きな音のする現場で作業員の耳を守るイヤーマフ 「3M PELTOR ProTac III 騒音制御型イヤーマフ」

騒音の多い工場や工事作業現場では、物理的に耳をふさぐことしか騒音を防ぐ手立てがなかったため、作業中の会話などが難しかった。このイヤーマフは突発的な音や有害レベルの騒音だけをカットし、会話や外部音は聞こえやすくするという相反する要求特性を実現している。これは一時的な作業停止での生産性低下や、危険察知の遅れによる事故の軽減にもつながる。

Gogoro エネルギーネットワーク+ Gogoroスマートスクーター。 Gogoro エネルギーネットワーク+ Gogoroスマートスクーター。

電池交換型電気スクーターとサービスは、台湾の高密度なバイク事情の環境への配慮からスタートしている。本製品は製品自体のデザインだけで評価されたのではなく、エネルギー管理やビッグデータ、盗難防止等を含むスマートプラットフォームの構築やトータルのビジネスモデルが評価されたものだ。

アプリ連携をして使用するので、スクーター本体はすごくシンプルだ。 アプリ連携をして使用するので、スクーター本体はすごくシンプルだ。
ユーザーはバッテリーを所有せず、バッテリーステーションで交換を行う。 ユーザーはバッテリーを所有せず、バッテリーステーションで交換を行う。
ウェアラブルチェア 「アルケリス」 ウェアラブルチェア 「アルケリス」

医療現場での仕様を想定して作られた身に付ける椅子。長時間、中腰姿勢が強いられる手術現場で、医療スタッフの筋肉に負荷を与えずに「歩く・座る」を繰り返すことを可能にし、外科手術のパフォーマンスを安定化させる。

モーターやバッテリーを必要としないシンプルな作りが特徴。 モーターやバッテリーを必要としないシンプルな作りが特徴。

GOODDESIGN賞は対象範囲がとても広いので、展示を見ているとさまざまな業種、業界の最新動向が分かってとても面白い。なかなか他業種、他業界の情報は知識がない分、情報を収集しづらいこともあるので、いつもと違う刺激をもらうにはうってつけだ。同じ素材や技術でも業種が違うと使い方が違っていたり、全く知らない素材や技術があったりもする。ぜひ時間を作ってじっくり展示を見てほしい。

「グッドデザインのテキスト2019 part.2」
会期:2019年7月20日(土)~8月11日(日)11:00~20:00
会場:GOOD DESIGN Marunouchi(東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F) 入場料:無料
休館日:期間中無休
オフィシャルサイト:https://www.g-mark.org/gdm/exhibition.html
主催:GOOD DESIGN Marunouchi

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