fabなび
FabLab Shibuya/ファブラボ渋谷(東京 渋谷)
日本全国のファブ施設を紹介する「fabなび」、6回目は2011年11月に国内3番目のFabLabとして渋谷にオープンした「FabLab Shibuya」(以下、ファブラボ渋谷)。
ファブラボ渋谷は2017年現在運営を休止しています。以下の内容は取材当時の情報ですのでご注意ください。(編集部)
ファブラボ渋谷は、「ファブラボ渋谷β」として活動をスタートし、2012年11月にファブラボ渋谷として正式オープンした。クリエイターが集まるシェアオフィス「co-lab渋谷アトリエ」の1階を拠点としている。
他のFabLab施設のスタッフはボランティアが主だが、ファブラボ渋谷では専任スタッフが4人在籍。ファブラボ渋谷として活動するかたわら、プロダクト製作やものづくり業務を行う「co-factory」としても活動をしている。
主な機材は、レーザーカッター、3Dプリンタ、デジタル刺繍ミシン、ペーパーカッターなど。また、手作業を行えるようにはんだごてやテーブルドリルといったハンドツールも各種そろっている。
ファブラボ渋谷を利用するためには、まず、毎週火曜と金曜に行われる機材の使い方講習会を受講する必要がある。受講後は、毎週水曜の17:00~21:00に訪れて、機材を自由に使うことができるようになる。なお、機材利用については、当日受付のみとなっている。
「事前予約を設けていないのは、純粋に機械を使いたいという場合には不便かもしれません。しかし、FabLabはコミュニティーとネットワークを作る場所だと思っています。年齢も性別も職業も違う人たちが集まって、会話を通じて交流が起こることを期待しています」(ファブラボ渋谷スタッフ 井上恵介さん)
人気の機材は、レーザーカッターと3Dプリンタ。特に渋谷は、革職人が多い街ということで、レーザーカッターの人気が高いそう。東急ハンズや生地を取り扱うショップが多いため、個人ベースでのものづくりが盛ん。そのため、利用者も増えてきているという。
ファブラボ渋谷では、会員への施設および機材の開放だけでなく、ワークショップも積極的に行っている。最近では2013年秋に、日産自動車とのコラボレーションで「Kids Fab CARAVAN(移動型ファブラボ)」を実施。電気自動車(EV)にコンパクトな機材を積んで、東日本大震災の被災地である茨城や福島、岩手、宮城などに訪れ、その場でものづくりを体験してもらうというもの。機材を動かす電源はEVから供給し、ローカルの電気に頼らないというのがコンセプトだ。
また、企業とのコラボレーションも多い。FabLabの人材ネットワークを活用して、いろいろな人を集めてハッカソンを企画。その場でアイデアを出し合い、3Dプリンタやレーザーカッターなどを使って、プロトタイプを作り上げることもある。
そのほか、渋谷の「LOFT&」内に、「&Fab」をオープン。これはLoft、無印良品とのコラボレーションで、ファブラボ渋谷がが運営している。
FabLabは、単に機材と場所を提供するだけの施設ではない。人と人とをつなげるハブとての機能が一番強い。「手作りはノマドではできない。場所が必要。3Dプリンタやレーザーカッターといった特殊な機材があるこの場所には、ものづくりの興味がある人、技術を持っている人が集まってきます。そこから交流が生まれて、新しいものが生まれる。渋谷がそういう場所になってくれたらいいなと思っています」(井上さん)
最近は利用者も増え、機材利用日が水曜だけではパンクしてしまう可能性も出てきた。今後は運営状況と照らしあわせて、機材利用日の拡充も視野に入れているそうだ。
概要
所在地 |
東京都渋谷区宇田川町42-6 |
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営業時間 |
機材利用日: |
機材の使い方講習会 |
火曜 金曜 |
ウェブサイト | http://www.fablabshibuya.org |
予約 |
機材利用日 なし |
料金 |
機材利用日 1000円(時間無制限) |