fabなび
はんだづけカフェ(東京 秋葉原)
2014/08/04 14:30
日本全国のファブ施設を紹介する「fabなび」、今回は東京秋葉原エリアの北側にある「はんだづけカフェ」。
電子工作部品のオンラインストア「スイッチサイエンス」が運営するオープンスペースだ。
はんだづけカフェは2016年に運営を終了しています。掲載している情報は取材当時のものです。(編集部)
中学校の校舎をリノベーションして作られた3331 Arts Chiyoda(以下3331)内にある「はんだづけカフェ」は、電子工作用のマイコンボードやさまざまな部品、デバイスのオンライン販売を行う「スイッチサイエンス」が運営しているスペースで、電子工作をする際に使用するはんだごてや工具などが無料で利用できるのが特徴だ。
ちなみに店名にカフェとあるが飲食物は提供していない。
もともと3331の中にオフィスを構えていたスイッチサイエンスが、オフィスの一角を就業時間後に開放したのがきっかけだった。オープン当初は3台のはんだごてがあるのみだったが、社員の知り合いが来るようになり、ネットで活動を見たさまざまなメーカーや利用者からツールを寄贈されるようになって、それがツールを利用者間で共有するというユニークな文化を生んだ。
「スイッチサイエンス自体、オープンソースハードウェアを支援していることもあり、運営当初からオープンに運営していこうというスタンスでした。室内にカメラを設置して、Ustreamからいつでも様子を見ることができるようにしていたら、それを見た白光さんからはんだごてを寄贈して頂いたり、常連さんが『○○って無いの? じゃ、今から買ってきてここに置いておくよ』といった感じで他のお客さんも使えるようにツールを提供してくれたりして、今でははんだごては8台まで増えましたし、工具箱に入れるようなものについてはいつのまにか結構増えましたね。」(スイッチサイエンスの牧井佑樹さん)
一般利用は無料で、貸切の場合も何人で利用しても1時間あたり1000円と非常にリーズナブルなので、スペースを借り切って利用者同士でワークショップを開催することもあるという。
利用者も老若男女問わず、さまざまな人が訪れ、思い思いの工作をしている。
「仕事帰りに来る方や、近くの電子部品ショップで部品を買って、ここで工作する人は結構いますね。女性の利用者も多く、“テクノ手芸”(編注:LEDが光るマフラーなど、電子工作と手芸をかけあわせたもの)も人気です。日によっては女性のほうが多いこともあります。自由研究の工作をしに来た親子の、隣にいたおじいさんがお子さんに工作の仕方を教えていたこともありました」(牧井さん)
現在はスイッチサイエンスのオフィスが移転した事もあり、開放時間は月・水・金曜の夕方と土日の午後から夕方までに縮小して運営しているが、数カ月以内には開放時間を拡大する予定だという。
電子工作の初心者も上級者も集まり、肩を並べてはんだごてに集中できる「はんだづけカフェ」を通じて電子工作を身近に感じてほしいと牧井さんは話す。
今後はスイッチサイエンスで扱っている製品にも触れられるようにしたり、3Dプリンタなど利用できるツールの幅も広げていく予定とのことなので、電子工作に興味のある人は一度利用してみてはいかがだろうか。
概要
所在地 |
東京都千代田区外神田6丁目11-14 |
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営業時間 |
月水金:18:00~20:30 |
ウェブサイト | http://handazukecafe.com/ |
料金 | 無料。貸切での利用は1時間につき1000円 |
備考 | 初回受付時に会員カードを発行 |