fabなび
あッ 3Dプリンター屋だッ!! 東京メイカー × ストーンスープ (東京 中野)
日本全国のファブ施設を紹介する「fabなび」、今回は東京・JR中野駅前の複合ビル、中野ブロードウェイにある「あッ 3Dプリンター屋だッ!! 東京メイカー × ストーンスープ 」(以下3Dプリンター屋)。
※当施設は2018年1月現在運営を終了しています。本記事は取材当時のものです(fabcross編集部追記 2018年2月5日付)
「3Dプリンター屋」は、2014年2月にオープン。中野ブロードウェイ地下1階という、ファブ施設としては珍しい立地で、店舗にはドアがなくかなりオープンな雰囲気となっている。
「中野ブロードウェイを選んだのは、サブカルの聖地であり、日本のマニアが一番集まる場所だから。マニアの人達が、3Dプリンタを使ってどんなものを作りたいのかを知りたかったんです」(TOKYO MAKERの中村翼さん)
とは言っても、立地が立地だけに、客層はさまざま。話を聞きつけたものづくりに興味のある人はもちろん、買い物帰りの主婦や夏休みの自由研究目的で集まる小中学生なども多いようだ。最近では観光地化しているので、外国人もやってくるという。
そのほか、近くの明治大学中野キャンパスの先端メディアサイエンス学科の先生も訪れ、そこから大学との連携が始まったり、中野区の産業振興推進機構と連動し始める予定だという。
「店の方針はあまり決めずに来店するお客さんからの要望や、インターンシップの学生と話し合いながら進めています。「あッ 3Dプリンター屋だッ !!」の自由な場と3Dプリンタ/3Dデータに関する技術を我々は提供しています。オープンな場所で、3Dプリンタという共通言語の中で何が起きるのかというのをリサーチしているという感じです。大学や中野区とのコラボレーションも、ほんとに偶然から始まったものです」(中村さん)
もともと、普及し始めた3Dプリンタを使って、一般の人たちはどんなものを作りたいと思っているのかを知りたいというのが、この店を始めるきっかけとなっている。そのデータはたいへん貴重なもので、文部科学省と科学技術振興機構の産学連携事業「革新的イノベーション創出プログラム(COI-T:Conter of Innovation Trial)」の今年度トライアルとして採択された明治大学、慶応大学、山形大学、関西学院大学が参加するプロジェクトで一部が活用されている。
現在、3Dプリンタは7台。基本的には出力したいデータを持ち込んでもらい、まずデータを確認する。そこから出力時間を計算し、1時間980円(材料費込み)で出力ができる。なお、3Dデータが作成できないという人には、3D Systemsの3Dスキャナ「Sense」で3Dスキャンしたり、データ作成を請負ったりもしている。
そのほか、月に1〜2回はAutodesk 123Ddesignの無料勉強会も実施。インターン生が3D CADソフトの講習を行ったり、共同運営のデータ作成会社「STONE SOUP」の社長がモデリングの概念などを解説している。客層は、学生から子連れの主婦、高齢者までさまざま。やはり場所柄なのだろうか。
「ここは地域にある児童館のようなイメージです。児童館では子どもたちが集まって、そこでお兄さんが和太鼓を教えたりしてくれます。ここでは集まってきたみなさんに、3Dプリンタについて知ってもらうことができます。そして、3Dプリンタを通していろいろなジャンルのマニアが出会い、そこからおもしろい場とアイデアが生まれています。ファブ施設にはいろいろなタイプがありますが、ここが一番オープンでマニアが集う場所かもしれませんね」(中村さん)
おそらく、日本で一番オープンで、一番気軽に立ち寄れるファブ施設はここだ。中野ブロードウェイに遊びに来たついでに、ふらりと立ち寄ってみてはいかがだろうか。イベントの情報は東京メイカーのFacebookページで告知しているとのことなので興味がある人はあわせてチェックして欲しい。
概要
所在地 | 東京都中野区中野 5-52-15 中野ブロードウェイ B1F |
---|---|
営業時間 |
12:00~20:00 |
定休日 | 水曜日 |
Webサイト | あッ3Dプリンター屋だッ!! 東京メイカー×ストーンスープ |
料金 |
出力:1時間980円(材料費込み) |