fabなび
ハコラボ(山口)
日本全国のファブ施設を紹介する「fabなび」。今回はJR新山口駅近くにある「ハコラボ」。地元で起業したITエンジニアが運営するファブ施設で、デジタル工作機械を活用した商品開発やレンタルブース提供など、ビジネスを意識した取り組みが特徴だ。
ハコラボは現在、下記に移転しています。当記事は記事初出時の情報ですので、ご利用の際は事前にウェブサイトをご確認下さい(編集部)
山口県山口市小郡大江町7-17
ハコラボは山陽新幹線の停車駅でもある、JR新山口駅の目の前にある。東京でIT企業に勤めていた藤野哲郎さんが、地元山口で開発会社を興す際にデジタルファブリケーションを活用した事業を始めるために開いたファブ施設である。オリジナルの雑貨やインテリアを自社開発したいという藤野さんの考えから、機材のラインナップも大型のレーザーカッターやサンドブラスター、研磨加工用の機材があり、商品撮影用のボックスに至るまで、モノを作って売るまでに必要な環境が揃っている。
スペース内にはレンタルショーケースもあり、月500円から1000円で自分の商品をハコラボ内で販売できる仕組みも用意している。
「機材利用は男性が中心ですが、ショーケースは女性が中心です。主婦が多くて自分の作品を販売するのに利用されています。お客さんも高校生からシニアまでいらっしゃいますし、近隣の企業や自営業の方から加工や製作のオーダーを受けることもあり、本当にいろいろな方がそれぞれの目的で来られます」
工業高校でものづくりの基礎を学び、工作機械に慣れ親しんでいるだけあり、全ての機材のオペレーションはもちろん機械のメンテナンスも藤野さん自身で行うなど、根っからのMakerだ。
「3Dプリンタやレーザーカッターは、しょっちゅう自分でメンテナンスしたり修理もしますね。クセのある機械が多いので、自分でテスターをあてて回路を調べ、必要であれば3Dプリンタでパーツを作って……といった感じで自分でやっています」
イベントも月1回ペースで開催し、会員によるイベントも開かれるが、地元の科学館から依頼を受けて出張ワークショップも行う。
「この辺りはITやテクノロジーに興味のある方が多くて、そういったものづくり教育にも生かしたいという話は、市内にある他のファブ施設の人とも話しています。技術をシェアしたり、施設同士で材料を融通しあうとか、外部の方との連携を強くしていけたらいいなと思います」
今後の目標としてはデジタルファブリケーションを活用したビジネスを確立させ、ものづくりが好きな人であれば老若男女問わず受け入れる場所にしたいと藤野さんは意気込む。
「ファブ施設は収益に繋がりにくいという意見もありますが、ビジネスとして確立させて、地元に根付いて長くやっていきたいですね。地元のクリエイター達のコミュニティとして機能させて、みんなで考えた製品をブランド化して売れるようになりたいです」
概要
所在地 |
山口県山口市小郡下郷1289-8 |
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営業時間 |
14時30分~20時 |
定休日 | 不定期 |
URL | http://hacolab.jp/ |
料金 | 基本料金に加え、機械別に時間従量制 【基本料金】 【機械利用料】 |