fabなび
cre8 BASE KANAYAMA(名古屋 金山)
日本全国のファブ施設を紹介する「fabなび」。今回は愛知県名古屋市にある「cre8 BASE KANAYAMA(クリエイトベースカナヤマ)」。名古屋の中心街の一つ、金山駅から徒歩1分という立地にあり、デジタル工作機械以外にも木工や製本までできる本格的なファブ施設だ。
cre8 BASE KANAYAMAは名古屋の木材商社トキワランバテックが立ち上げ、運営は3社合同で行っている。
「事業を成長させていくために才能や技術を持った個人とのネットワークを作りたいと考え、『ものづくりが好きな人たちが集まる場』を作るのが最適な手段ではないか、と企画したのがきっかけでした。当初はファブ施設というものを知らなくて、企画を固めた後になって初めてファブラボの事を知りました」(吉住さん)
人的な交流の手段としてファブ施設という形をとり、2015年7月にオープン。現在は定期的に会員が交流するイベントも実施していて、常時20~30人の会員が集まるという。職業もさまざまで、エンジニアやデザイナーだけでなく、金融機関に勤める会社員から学生、ウェディングプランナーなど、製造業とは関係のない会員も参加し、会員間で交流を深めながら新しい機械をゲーム形式で慣れ親しむプログラムを提供している。
「会社員の方が帰りがけに電子工作をするために寄ったり、マジシャンがマジックの小道具を作りに来たり、想定していなかった使われ方もあり、金山駅が名古屋のハブ駅だということもあって来る方も利用スタイルも多種多様です。珍しいケースでは、ショールームのような目的でここに置いてある機械を見に来た法人の方が、そのまま会員になったケースもありました」(吉住さん)
機材は、初心者でも入りやすいものから本格的ものまで用意しているが、アクセスしやすさもあって、初めてデジタル工作機械を触る人が多く訪れているという。cre8 BASE KANAYAMAでは、初めて来た人でも何かを作って持ち帰ることができるよう、初心者向けのワークショップを提供する他、会員であれば誰でもワークショップを企画できる仕組みも用意している。簡単な企画書を出し運営者側と打合せをして、問題がなければ参加費を折半する形でオリジナルのワークショップを開催することが可能だ。
営利ではなくコミュニティ形成を目的に運営しているため、利用料金も安価に抑える一方、お店とお客さんという関係ではない形で運営していきたいと吉住さんは語る。特に最近では、会員が作ったものが多くの人の目に触れるニーズが高まっているそうだ。
「この場所の特徴として営利目的でやっているわけではないので、会員とスタッフの関係を超えて、作っているものに対して率直な意見を言いあえる関係を作っていきたいと思います。将来的には作る人にスポットライトが当たるような仕組み——例えば外部への出店や、作品のオンライン販売も実現していきたいと思います」(吉住さん)
「この場所だけに限らず、相談内容に応じて他のファブ施設や技術を持った方に繋ぐようなハブとして機能させていきたいと考えています。私自身、ものづくりの水先案内人『ファブ先案内人』として、いろんな方のお手伝いができればいいなと思います」(平野さん)
概要
所在地 | 愛知県名古屋市中区金山一丁目14番16号 トキワビル4F |
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営業時間 | 10:00~21:00 |
定休日 | 木曜日・祝日および年末年始・夏季・GW |
URL | http://www.cre8.nagoya/ |
料金 |
【一般会員】 【学生会員(25歳まで)】 機材の利用料は会費に含まれるが、材料など消耗品は持ち込むか店内で購入する必要がある。 |