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ものづくりの人が知っておくべき権利

世界各国で制度が違う特許をどう扱っていくべきか

ものづくりの現場で、新しいアイデアや発明などによって「特許」を申請する機会がでてくるかもしれません。特許は、著作権のように創作したすべてのものに対して付与されるものではなく、特許庁に出願をし、法令の定める手続きによって審査を通過した時にはじめて、発明者に対して特許権が付与されます。

新しいアイデアや技術的な新規性を保護・保証する特許権

特許とは、技術的な新規性など有用な発明をした発明者、またはその権利を継承している人に対して、発明の内容を公開することと引き換えに、一定期間その発明を独占的に使用できる権利が与えられるもの。第三者がその特許を使用する際には、権利者からその特許の利用許諾(ライセンス)を受けなければならず、通常は特許使用料が発生します。デジタルやアナログに関係なく、アイデアとその技術的な仕様を特許として保護します。特許の有効期間は、特許庁に出願をした日から原則として20年となります。

パテントマップと呼ばれる、特許に関する情報を整理・分析・加工してグラフや表などで表すものもあります。パテントマップを参照することで、特許をマクロな視点から把握することができ、一つのプロダクトに対してどのような特許が使われているのか、どういった分野がどのような特許を出願しているのか、などを理解することができます。パテントマップの作成事業者は、特許庁のウェブサイトから調べることができます。

特許制度は、日本と米国、EUなどの各国において違いがあり、それぞれ国ごとに特許を出願しなければいけません。そのため、国内だけの特許、世界規模での特許などさまざまなレイヤーに分かれるのです。 

アイデアの新規性があるものは、すぐに弁護士に相談するのがベター

大企業などでは、特許出願を専任で担当する社員や弁理士を配置するなど、企業内において特許を重要な役割として位置づけていますが、個人のものづくりの人にとって普段なかなか接する機会はありません。状況によって異なりますが、特許出願や審査請求時などの費用で数十万円程度、さらに請求項目の数によって費用は増大します。あわせて、登録後の継続特許申請によって毎年費用がかかるなど、申請書類作成の手間を考えると特許出願のハードルは高いと言えます。

またグローバル時代の現代においては、国内だけではなく世界で特許申請をしようとすると、手数料や弁理士などの代理人のフィーなどを含めて100万円以上の費用がかかる恐れもあります。しかし、放置しておけば自身で発明した技術が模倣される可能性も高いのも事実。ものづくりの分野では重要な役割を占めているのは確かです。

ものづくりと特許出願の例として、3Dプリンタがあります。1980年に小玉秀男氏によって光造形法が発明されて3Dプリンタの基礎が確立しました。小玉氏は1981年に日本国内の出願公開を行ないましたが、審査請求という手続を行わなかったことから小玉氏の特許権が認められず、また、外国へ特許出願しなかったこと等の理由から、その後日本国内での後発特許の乱立やアメリカで広まった3Dプリンタに対して使用権や発明の権利などに対して何も対策ができないという事態を招いたと言われています。

近年では、企業と組んで共同で出願したり、ベンチャーであれば審査請求料や特許料の軽減措置が図られるたりする仕組みがあるとのこと。特許出願に対するさまざまな方法や国際的な特許の出願を簡便化する手段など、弁理士や弁護士経由でさまざまな特許に関連したことを知ることができます。アイデアの新規性などがあれば、まずは早めに弁護士などの専門家に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

【取材協力】シティライツ法律事務所 水野祐弁護士 

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