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位置情報×IoTの最前線

物流パレットにGPSトラッカーを搭載して回収サービスを提供——日建リース工業

位置情報を活用したIoTの提供事例をテーマとした「位置情報×IoTの最前線」。第4回は、GPSトラッカーを搭載した物流パレットのレンタルサービスを提供している日建リース工業を紹介する。
GPSトラッカーの開発経緯やサービス内容とともに、「パレット」という従来はITと縁遠かったものがインターネットにつながることで一体どのようなメリットもたらすのか、詳しく話を聞いた。同社の取り組みを通じて、これまで最先端テクノロジーと縁遠かった領域にこそIoTスタートアップが活躍するチャンスがあることをお伝えしたい。

GPSは物流機器の紛失を防ぐ最高の手段

「パレット」とは、さまざまな荷物を載せて運搬するための荷役台のことで、穴の空いた部分にフォークリフトの爪を差し込んで移動するなど、工場や倉庫、トラックなどにおいて運搬しやすい形状となっている。
工場などに行くと、よく薄い箱のような形状をしたものが積み重なっているのを見かけるが、あれが「平パレット」と呼ばれる標準的なパレットだ。
ほかにも、底の深いボックスパレットや長尺部材に適したポストパレットなど、さまざまなタイプがある。

工場に積まれた平パレット 工場に積まれた平パレット

さまざまなものを運搬するのに不可欠な、このパレットの1枚1枚にGPSトラッカーを搭載するという試みをスタートさせたのが、総合リース/レンタル業を展開する日建リース工業だ。

「GPSによって得られる位置情報は、物流機器の紛失を防ぐのに最高の手段であり、顧客サービスに繋がるので、なんとかして実現したい」という思いから、同社関山社長の指揮の元、物流機器事業部企画部長である津村光三氏を中心として、2016年3月にプロジェクトがスタートした。

建設用の仮設資材や物流機器、介護用品などさまざまな機器のレンタル事業を手がける日建リース工業は、以前から物流パレットのレンタルサービスを提供してきたが、パレットは物流の過程において紛失してしまうことが多く、もし紛失が発生した場合、借り主は不足分パレットの弁済金を支払わなければならない。

ところが日建リース工業が2016年10月に提供開始した「回収サービス付きパレットレンタル」では、同社が開発したGPSトラッカー「TranSeeker」を搭載した物流パレットを使用することでパレットの位置情報を把握し、それを基に貸し主である日建リース工業がパレットの置かれた場所を特定し、回収まで行うため、借り主は使い終わったパレットを管理する必要がなく、たとえ紛失しても弁済金は一切支払う必要がない。

「物流パレットは木製パレットを買い切りで使うのが一般的で、『無くなるのが当たり前』と考えられてきました。なぜなら、安価な木製ならば紛失してもあまり惜しくないし、回収が難しいケースも少なくないからです。ただし、それが物流のコストを圧迫している原因のひとつであることは間違いなく、それらを回収可能なパレットに置き換えることができれば、廃棄費用を低減させるとともに、(木製パレット材料となる)森林の伐採も抑制され、当社が目指す社会貢献につながるので、会社を挙げてやる価値があると考えました」(津村氏)

日建リース工業の津村光三氏 日建リース工業の津村光三氏

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