あッ 3Dプリンター屋の人だッ!!
ボディランゲージからファブランゲージへ! 中東でワークショップをやってみた
——ワークショップでは具体的にどんなことを?
中村「中野のお店とドーハの教室をネットでつなぎ、日本をテーマにした作品をモデリングして3Dプリンタでプリントすることで、モノでコミュニケーションを取りながら日本を知ろうというワークショップです。
各1日で完結するプログラムで、1日目は日本の食文化を紹介した上で箸と箸置きを作り、2日目は日本の衣(ファッション)文化を紹介しながら、日本の言葉のカタカナを紹介して、文字をあしらったUSBメモリを作って、3日目の”住”は日本から持ってきた洗濯バサミを縦半分にカットして、片側を自分でデザインしてプリントしようという内容です。
それぞれ、日本のトレンドとかサブカルチャーを織り交ぜながらレクチャーしました。例えば2日目だと漢字とカタカナの組み合わせの例として『壁ドン』を紹介したり(笑)」
毛利「3Dプリンタは既に大学にあったものや、今回のワークショップのために新しく導入したものと合わせて10台ぐらい用意してくれました。3Dプリンタに対する認識は日本とさほど変わらない印象で、ほとんどの人が初めて見たし、初めて触るという感じでしたね」
中村「5時間ぐらい講義と実習をやって、終わった後に3Dプリンタで造形して翌朝に渡すというのが大まかな流れですね。日本からもGoogle Hangouts(ビデオ会議ツール)でつないでお互いにプリントしたものを見せ合ったりしてました」
——モデリングができる学生さんはどれぐらいいたんですか?
中村「20人中4、5人ぐらいだったと思います。スキルもバラバラなので、上級者はRhinocerosを使い、初心者はインターネットにあるデータを123D Designで加工してもらう感じで。中野でやっている参加者同士で教えあうスタイルをドーハでもやりたかったので、モデリング上級者の隣に初心者が座るよう席替えをしました」
毛利「問題児もいて、パソコン自体持ってこなかったり。途中で来なくなったり(笑)」
中村「箸が転がっても面白い年ごろとか言うけど、向こうも変わらないんですよ。授業そっちのけでおしゃべりに夢中になっちゃうとか」
毛利「中村は英語が話せるので彼がワークショップを進め、僕は英語が話せないのでワークショップの事前、事後を含めた技術面のサポートが中心でしたが、教室に来なくなる問題児と卓球に行って仲良くなって教室に戻したりとか、喫煙所で英語の練習も兼ねていろいろ話してみたり、ノリは日本の学生と全然変わらない子たちばかりでしたよ」