Engineer Talk Night AKIBA レポート
国内海外で活躍するスタートアップのエンジニアと2016年を振り返る——Engineer Talk Night AKIBA レポート
DMM.make AKIBAが主催する情報発信や交流を目的としたミートアップイベント「DMM.make AKIBAでつながる交流会」が、2016年12月9日に秋葉原のDMM.make AKIBAで開催された。
月に1度のペースで開催されている本イベントも11回目を迎え、今回は年末スペシャル版と題して、3年目に突入したDMM.make AKIBAから生まれたスタートアップのエンジニアが1年を振り返るスペシャルトークセッションが行われた。
登壇者は、no new folk studio(以下、nnf) CTO/Chief Designer金井隆晴氏、primesap最高情報技術責任者 青山哲也氏、SenSproutエンジニア宮元直也氏。国内海外で活躍するスタートアップを技術で支えるエンジニア3人に、スタートアップに入社したきっかけから2017年の課題や展望を語ってもらった。
スタートアップに入社して実際に感じたことは?
——企業を退職してスタートアップに入社したきっかけは?
金井:nnf CEOの菊川とは大学の同級生で、私が大学卒業後にシャープに入社し、やりたいことに悩んでいるタイミングでnnfに誘われて決意しました。
青山:私も、primesapの最高責任者とは昔からの知り合いでした。たまたまDMM.make AKIBAのビル1階のHubでお酒を飲んでいたら久しぶりに会って、事業説明を聴いてprimesapに誘われたのがきっかけですね。
宮元:私は2年前まで関西の電機メーカーで働いていましたが、本気で楽しく働ける場所を探していたタイミングでSenSproutの経営者の方から声かけてもらい、上京して働いてみようと思ったのがきっかけでした。
——皆さん悩んでいるタイミングで経営者から声かけられたのがきっかけのようですね。
スタートアップは給料が低く、労働時間も長くてあまり良い印象を持っていない方が多いようですが、入社前のイメージはいかがでしたか?
金井:弊社の面接を受けにくる方もこういうイメージを持っていることが多いですね。私は2012年くらいからものづくりの流れがきていると感じていました。DMM.make AKIBAで筋電義手を開発するexiiiさんがコンテストに入賞されて目立っていたこともあって、スタートアップには華やかで憧れの印象が強かったですね。
宮元:メディアに取り上げられて華やかな印象がありつつも、影では泥臭い仕事もやっていそうな印象はありましたね。実際、畑や土耕ハウスでコーディングすることも珍しくないです。
青山:私は自分が最適だと思う技術や方法でものづくりができる環境だという印象でした。大企業では導入できない新しい技術を好きなように早くものづくりに生かせるのがスタートアップだと思っています。
——実際にスタートアップに入社してみてどうでしたか?
金井:華やかな面では、クラウドファンディングサイトindiegogoで「Orphe」の資金調達に成功してから、メディアからの取材を受ける機会が増えたのは嬉しかったですね。開発面では、大企業とは違い、開発以外の作業も対応しなくてはいけないので、開発にあまり時間を費やせない時もありますね。
宮元:華やかな面もありますが、泥臭い仕事もたくさんありますし、働いている時間だけで見ると遅くまで働くこともあるのでブラックな環境に思われがちですね。ただ、開発に集中できて好きなものを作れる良い環境だと思いますよ。
青山:実際も開発しやすい環境でした。スタートアップで最適だと考える技術を導入できるようになった一方で、前職までに培ったノウハウで抑えるところはしっかり抑えないと失敗に繋がりやすくなるのも分かりました。企業のノウハウはスタートアップでチャレンジするにも大切ですね。