Engineer Talk Night AKIBA レポート
国内海外で活躍するスタートアップのエンジニアと2016年を振り返る——Engineer Talk Night AKIBA レポート
2016年に苦労したところや2017年の展望は?
——1年を振り返って一番苦労したと思うところは?
金井:Orpheのスタンダードモデルの開発が難航したことがあって、コラボモデルの開発にも影響しました。コラボモデルは本革を採用していて製造が予想よりも難しく、迷惑をかけてしまったことがありました。プロモーションや販売を手伝ってくれたのに申し訳ないことをしてしまったなと反省しました。
青山:私も予定より開発に時間が掛かってしまった上に、手戻りを起こしてしまって、いろいろなところに顔向けできない状況がありました。
宮元:SenSproutは全国の10カ所以上の実証実験をモニタリングしているんですが、各地でシステムがダウンしたときの対応が大変でした。海外はインド、国内は北が北海道から南は佐賀県まで、環境に合わせて開発するのが大変でしたね。でも農家さんにおいしい野菜をいただけるので嬉しかったです。福利厚生みたいなものですね。
——他にも入社してから役得だと思うことはありましたか?
青山:海外出張で展示することが多いので、普段行かない海外に仕事で行けるようになったことですね。
金井:憧れの有名人に会えることでしょうか。もともと大ファンだった有名人がOrpheを履いていたことがあって、一緒にお仕事できそうなチャンスが生まれることもあります。
——2016年に海外で気になったニュースやトピックスは?
金井:同業になりますが、クラウドファンディングサイトのIndiegogoで資金調達した「ShiftWear」というシューズが気になっています。スマホやタブレットからシューズ表面の電子ペーパーのデザインを変更することができて、価格も安くて販売開始を楽しみにしています。
宮元:シャープが買収されたニュースが衝撃でした。そこからIoT.make Bootcampやスタートアップの量産支援を始められて、大きな変化に驚きました。
金井:先日、実際にIoT.make Bootcampに参加したんですよ。宿泊先が前職で住んでいた寮でした。久しぶりに古巣で10日間も過ごせて楽しかったですね。教えてもらえる内容は、シャープさんも企業として表に出したくない情報がたくさんあると思うんですけど、スタートアップにできるだけ知ってもらうために情報を引き出そうとしている一生懸命なところが伝わってきていました。今後も楽しみです。
——2017年にチャレンジしたいことや目標は?
金井:nnfをスタートしてOrpheを作っていく中で諦めたことがたくさんあって、2017年はその取りこぼしたものに、もう一度挑戦していきたいと思っています。2016年に一番不安だったのが量産で、この壁は乗り越えることができたので、2017年はOrpheの改良にもっと力を入れていきたいですね。
青山:2017年はprimesapのコア技術をもっとスケールさせて、プロダクトの可能性をもっと広げていきたいです。来年に向けて仕込んでいるもので、いくつか目星はついていますが、できるだけ早い段階で実現できるようにしっかり持っていきたいですね。
宮元:SenSproutセンサを使ってアスパラガスを育てたいです。農業は種を植えてから収穫までにとても時間がかかるので、並行して開発するとプロダクトの改良にもとても時間がかかります。アスパラガスは潅水してから育つまでのサイクルが非常に早いので、2017年はアスパラガスをしっかり育てながらプロダクトを改良していきたいと思っています。
普段はあまり表舞台に立たないエンジニアの作業環境や考えていること、感じていることについてお話を聞かせてもらった。イベント参加者からは「スタートアップに興味はあったけど、直接聞けないようなお話が聞けてとても興味深かった」という感想が多かったようだ。
次回の「DMM.make AKIBAでつながる交流会」は2月10日(金)に開催する予定とのこと。イベントの最新情報はこちらからチェック。スタートアップの最新情報やメンバーと交流してみたいという方はぜひ参加してみてはいかがだろうか。