新しいものづくりがわかるメディア

RSS


クラウドファンディング成功の秘訣! イベントレポート

世界中で数々の大成功を生み出すKickstarter——日本から目標出資額を集める秘訣はファンとのコミュニティ作り

アイデアを公開する前からコミュニティを広げる

過去のプロジェクトからクラウドファンディングを成功させるのに欠かせないのが、ファンとコミュニティをいかに早く作れるかだとGil Shterzer氏はいう。アイデアに興味のある人たちを見つけて、プロジェクトの最新情報をシェアして知ってもらうことやプロトタイプの状態から製品に触ってもらうことが目標額達成のために有効になる。インターネット上だけでなく、リアルの現場で会って触ってみてもらうことも成功の鍵を握る。

Julio Terra氏は、ファンを増やしてコミュニティを早めに形成することが成功するポイントになると語る。 Julio Terra氏は、ファンを増やしてコミュニティを早めに形成することが成功するポイントになると語る。

クラウドファンディングは、起業家やクリエイターがアイデアを公開して出資を募るサービスである。通信販売と違って、目標出資額が集まっても製品が手元に届かないケースもある。プロジェクトを立ち上げる側はメーカーではないし、出資者は購入者でもない。目標出資額を達成しても、いざ製品を量産しようとしたときに出資額が足りなくなるプロジェクトもあるそうだ。

このような状況に対して、資金だけを集める悪質なプロジェクトが登録されないように、Kickstarterでは審査をいれて、信頼を担保するように心がけていると語る。

「日本のものづくり文化は、世界でも類を見ないようなトップレベルのスキルを持っている。精度が高く職人肌で、依頼されたものは必ず作ってくれる印象がある。」とGil Shterzer氏は語る。クラウドファンディングでは、製品が手元に届かないケースも存在するが、日本から立ち上げるプロジェクトの製品は信頼されやすいのではないだろうか。

Kickstarterで出資者7万8471人、過去最高額の2033万8986ドルを集めた「Pebble Time」。 Kickstarterで出資者7万8471人、過去最高額の2033万8986ドルを集めた「Pebble Time」

日本のクラウドファンディングコミュニティをもっと育てたい

Kickstarterでプロジェクトを立ち上げてみたいけど、一度も出資したことがない人は、少しでも興味あるプロジェクトに1ドルでもいいから出資してみてほしいとJulio Terra氏はいう。自ら出資者になることで、そのプロジェクトのコミュニティに参加して製品のアップデート情報を購読することができる。どうやって情報を共有し、イベントを開催してコミュニティを作っているのか体験してみてほしい。

年内に日本からのプロジェクト立ち上げに対応予定のKickstarterだが、サイトの日本語対応も準備中で、今後もクラウドファンディングのコミュニティを広げるためのイベントの開催を検討しているとのこと。日本から海外への展開も視野に入れるスタートアップやクリエイターは、ぜひKickstarterの最新情報をチェックしていただきたい。

関連情報

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る