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特別寄稿連載:Fabbleの使い方

Fabble Fabプロジェクトのためのドキュメンテーションサービス

Fabプロジェクトにおけるストーリーの必要性

(CC-BY 3.0 Fablab SENDAI FLAT) (CC-BY 3.0 Fablab SENDAI FLAT)

ハードウェアの作り方を共有する有名なサービスとして、InstructablesThingiverseがあります。双方とも、ものの作り方の手順書と必要となるファイルを共有し、それに対してコメントやお気に入りなどのフィードバックが得られるという点は、Fabbleと共通しています。違いは、これらのサービスではプロジェクトが完成してから、その作り方の手順書=レシピを公開するものであるのに対し、Fabbleではプロジェクトを始まりから公開することを推奨していることです。

もちろんものがいったん完成するまで、レシピは存在しません。しかしプロジェクトの動機や狙い、試行錯誤の過程や、参考資料、部品、機材の設定について、その都度メモを書いていくことはできます。そしてこのメモが場合によってはレシピと同等か、それ以上に重要なドキュメントになります。なぜならものを作るときにはソフトウェアの場合とは異なり、作り手や使い手の地理的/経済的な環境やツール/素材/テクニックへのアクセスなどの条件があり、これが強くプロジェクトの意味に影響するからです。またこれらのドキュメントは、プロジェクトに興味を持った人が考え、作っていく過程を追体験し、派生物の可能性を考えるきっかけにもなります。

このようにプロセスの共有を通じてものそのものだけでなく、プロジェクトをストーリーとして伝えるための機能を持つことが、Fabbleの一つの利点であると言えます。 

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