fabなび
monomos(千葉県柏市)
日本全国のファブ施設を紹介する「fabなび」。今回は千葉県柏市にある「monomos」。JR南柏駅西口から徒歩1分ほどにあるファブ施設だ。
狭い入り口の雑居ビルの4階にあるmonomos。一見するとファブ施設があるようには思えない。しかし一歩足を踏み入れると、整然と工作機械が並ぶ。
オープンは2016年の5月。運営者の麻生タカシさんは、もともとはおもちゃ業界で18年間、生産管理やデザインなど、ものづくりの現場に携わってきた。現在も食玩などを中心に3Dモデリングや設計などを行っているという。
なぜ南柏にファブ施設を作ろうと思ったのだろうか?
「前の職場の寮が南柏にあったので、知っていた場所というところがひとつ。あとは、都内にはファブ施設がたくさんあるので、こっちでやったほうが面白いかなという気持ちがありました」
自分の仕事場兼工房という形で始めたmonomos。利用者は松戸や柏、船橋といった地元の人たちを中心に、「都内のファブ施設より安いから」という理由で都内からやってくる人も多いという。
松戸や柏、我孫子などの千代田線沿線は、起業している主婦や作家が多い土地柄ということもあり、そのような人たちが自分の作品を作るためのパーツや部品作りに利用しているケースが多いそうだ。
現在は、ファブ施設として大々的に宣伝などはしていない。基本的にはインターネットからの予約制で機材やスペースを利用するシステムとなっている。
monomosの特徴としては、自分で作業をしていく人よりも、製作を委託する人が多いという点が挙げられる。
「機材を使いたいという方には講習を受けてもらい、2、3回は付きっきりで指導します。しかし、ある程度機材の使い方を覚えると、こちらに任せていただく方が多いですね。多少お金はかかりますが、製作時間を創作活動に割り当てられるので、そちらの需要が増えています」
気軽に作品の製作を委託できる工房ということで、口コミで知って訪れる人も多いという。麻生さんが仲介して工場などの業者を紹介することもあるようだ。
将来的には、もっと機材を増やしていきたいと麻生さんは語る。
「いろいろな機材を入れていって、monomosで作れないものはないと言われるようになりたいですね。小ロット多品種短納期のものであれば、何でも作れますという感じになりたいと思います」
また、3Dデータを扱える人を増やしていきたいという思いもある。3Dプリンターに比較的低価格で高性能なものが増えてきている一方、3Dデータを作れる人はまだまだ少ない。そのためにも、Fusion 360などの3Dソフトの講習会をしていく構想もあるという。
自分で機材を使って何かを作りたいという人はもちろん、小ロットの製品製作を委託したいという場合にも応えてくれるのがmonomos。3Dデータの作成からお願いすることもできるだけに、趣味だけではなく、ビジネス拡大の場としても活用できるファブ施設だ。
概要
所在地 | 千葉県柏市南柏1-1-7 403 |
---|---|
営業時間 | 月~土 10:00~20:00 |
定休日 | 日曜日 |
URL | https://monomos.jp/ |
電話番号 | 050-5277-8223 |
料金 |
工房スペース利用料 |