Makers’ Base連載企画「Makers’ Bar」
4回目は原点回帰 5×5×5cmのキューブを作る
東京・目黒にあるMakers’ Baseで、2015年5月29日、「Makers’ Bar 5×5×5 Cube Etude Vol.4」が開催されました。「Makers’ Bar」というイベントは、「ものづくりを愛する人たち同士で、金曜日の夜にお酒を飲みながら、一緒にものを作ったり、学びをシェアしたりできる場がほしい」というMakers’ Base利用者の思いから生まれました。
木工金工からデジタルファブリケーションまで、さまざまなものづくりを楽しむためにMakers’ Baseに集まる人々が、誰でも自分の個性を爆発させられるようなルール設定で事前制作の宿題を出し、参加者が作ったものを持ち寄るコンテスト形式のイベントです。
イベント当日の様子、そして集まった個性的な作品の数々をお伝えします。(文:皆川めぐみ、写真:長田直樹)
原点回帰。自由にキューブを作ろう!
気がつけば今回で4回目を迎えた「5×5×5 Cube Etude」。Vol.2は“午前0時のキューブ”、Vol.3は“日本のキューブ”と、テーマとなるキーワードを設定して作品を作るという宿題でした。これまでこのキーワードは、毎回5×5×5 Cube Etudeが終わった後、参加者の皆さんと「次のテーマ、どうしましょう?」と話し合って決めてきました。Vol.3が終わり、いつものように相談をしたところ、「参加者みんなの得意技や興味の方向が分かって面白いので、Vol.4は初回に立ち戻って、テーマなしの自由制作がいい!」という声が上がりました。
ものを作るにあたって「自由にしていいよ」とテーマを設定されるのは、作る側にとって気が楽なようで、実はとても難しいことでもあります。各自自由に考えて作るということは、つまり「テーマは自分で考えてね」と言い換えることもできます。テーマが与えられたときは、こじつけでも何でも、そのテーマに沿って魅力的な作品になっているかで最終的な評価が決まります。一方自由制作となると、作品が魅力的かどうか以前に、面白いテーマを考え出すことができるかも重要になってきます。
参加者へ事前に伝えられたルールはこちら。
【今回の宿題のルール】
テーマ:自由
形状 :5×5×5cmの立方体(以上でも以下でもダメ)
用途 :自由(プロダクト/オブジェ/フード……なんでも、つまり用途無しでもOK)
素材 :自由
製法 :自由
個数 :自由
費用 :自己負担
*つまり、サイズだけ満たせば本当になんでもアリ!です。
- プレゼン後、参加した全員が1人3票を自分の作品以外に投票する形式です。
- 基準は「1.ほしい/2.美しい/3.面白い」。全てを満たすものではなくそれぞれの基準で1票ずつ投票します。
- 全体で一番投票数が多かった「最優秀作品」と、それぞれの基準で一番投票が多かった作品を表彰します。
こうして参加者自身の希望でテーマが各自自由となった「5×5×5 Cube Etude Vol.4」。当日会場に並んだ17の作品は、これまでにないほど多様でした。Makers’ Baseに集まったキューブの数々、紹介していきたいと思います。