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女性エンジニアキャリア特集

子育て+仕事をする女性エンジニアの役に立ちたい——メイテックフィルダーズ 前場千春氏

個性が生かせることを学んだ5年間

——阿南工業高等専門学校の出身だそうですが、なぜその道を選んだのですか。

高専は中学を卒業して入る学校ですが、その時点では何かをしたいと思っていたわけではありません。

ただ、そのまま普通科の高校に行っても、大学進学のときに自分のしたいことが見えるかどうか分らないと思ったので、専門的なことが身に付く学校に行った方がいいと思いました。5年間の学校で、3年で高校卒業資格が取れるので、自分には合わないと思ったらその時点で大学に進めばいいと。
学科は、ソフトウェアも含む全般的な工業のことを学ぶ「制御情報学科」で、電気工学と機械工学も学びました。 

「ずっと動かなくて悩んで……それが解決するとすごくうれしい」 「ずっと動かなくて悩んで……それが解決するとすごくうれしい」

——学校の勉強で一番苦労したことは。

ロボット実習ですね。同じ学科の約40人を、3人ずつのチームに分けて、3カ月くらいかけてテーマに沿ったロボットを作って競う、コンテストのようなものです。私のときは、「ピンポン球を拾って、高いところにあるゴールに入れる」というテーマで、私たちのチームはらせんで巻き取って持ち上げるという仕組みを考えました。結果は、途中で球が詰まってしまって、最下位に近かったと思います。
仕組みを考えること、それを作ることだけでなく、チームワークも難しかったですね。グループでの物事の進め方も学んだ実習でした。 

「男性に囲まれて仕事をしているので、同化してしまわないようにしないと」 「男性に囲まれて仕事をしているので、同化してしまわないようにしないと」

——5年間の学生生活で勉強以外に得たものは。

とてもいい仲間との出会いに恵まれて、今でも学生時代の友人や先輩とはお付き合いがあります。
また、普通の高校などとは違う、ちょっと特殊な環境で過ごしたことで、他人と一緒ではないことや、自分の個性が生かせることが分かった5年間だったかなと思います。 

一人でゆっくり買い物したい!

——今は毎日、仕事をしながら家事と子育てをしているのですよね。

そうですね。
朝は6時過ぎに起きて、朝ごはんを作って、自分の支度を済ませて、子どもを起こします。自宅と保育園とお客様先は自転車で移動できる距離なので、8時15分ごろ家を出て、自転車で子どもを保育園に送り届け、そのまま会社に行くと、9時5分前ぐらい。17時半まで仕事をして、保育園に迎えに行き、18時半ごろ帰宅します。子どもにご飯を食べさせて、お風呂に入れて、主人が帰ってきたら夕食を食べて、10時ごろまでに子どもを寝かしつける。それからまた、家のことをする…… こんな感じですね。 

大河くんを抱っこしたままインタビュー。前場さんの毎日を象徴しているよう。 大河くんを抱っこしたままインタビュー。前場さんの毎日を象徴しているよう。

——忙しいですね。ご主人は協力的ですか。

洗濯は好きなようで、ときどきやってくれます。
あれもやっていない、これもやっていないといって、1日が終わる日々ですが、家事をおろそかにしても、主人は「文句は言わない」という協力の仕方をしてくれています。

子どもが寝てから、テレビを見たり、少し夜更かしをしたりするのが、ちょっとしたリフレッシュです。時間ができたら、一人でゆっくり、自分のための買い物をしたいですね。 

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