Raspberry PiでIoTを始めよう企画
紙相撲が無駄にIoTになった!~Raspberry Piで始めるIoTデバイス入門
空前のIoTブームです。最近では本当に猫も杓子もIoTですよ。(22世紀にこれを読んでいるみなさん、2015年というのはそういう年だったんです)
IoTというのはInternet of Thingsのこと。日本語では「モノのインターネット」とか呼ばれていまして、ざっくり説明すると「コンピュータ以外のモノやデバイスをネットにつないで便利に使おう」というコンセプトのことです。ネットに測定結果をアップロードできる体重計や、家の外からスマホで操作できるエアコンなど、いろいろな製品/サービスが発表されています。
ではさっそく、我々も日本の国技をインターネットにつないで、IoTしてみましょう(唐突)。
(相撲大会パート撮影:加藤甫、制作パート撮影:石川大樹)
実は、ちょっとした趣味のIoTデバイスなら個人のレベルでも十分に開発可能です。それがこのブームの面白いところ。昨今のツールの充実により、ソフトウェアやハードウェアの知識も、日曜大工レベルで大丈夫。僕も本業は編集者なので、どちらのプロでもありません。
そんな僕が今回作ったIoTデバイスは、こちらです。
紙相撲。
そしてこのデバイス、無駄に遠隔操作できます。
スマホ上での操作で、土俵の好きなところをトントンすることができます。もちろんIoTですから、インターネットを通して世界中どこからでも操作できます。日本の自宅に置いた紙相撲をサンフランシスコの出張先から操作、対戦相手はバンコクに住む友人……なんてことも可能なわけです。なんなら南極基地からでも三途の川の河川敷からでも、ネット回線さえあれば操作できます。なんてクールジャパン。
動画でもごらんいただきましょう。
この記事の前半では、このデバイスを使ったスモウトーナメントの様子を、そして後半ではこの「IoT紙相撲」のメイキングをご紹介します。IoTデバイス製作のチュートリアルとして役立てていただけるよう、詳細に解説しました。
スモウトーナメント開催
まずはデバイス紹介を兼ねて、紙相撲大会の様子をレポートします。この大会、ただ試合をするだけではありません。IoTの特性をフル活用したトーナメントです。
こちらが対戦表。ネット接続を生かして、Skype対戦や、USTREAMを使用したリモート対決など、3試合の中にできるだけ盛り込んでみました。
第一試合は普通に対面形式で行います。PLANEX 丸山さんvs.筆者 石川。ちなみにPLANEXは、後半でご紹介する「Cloud Pi」の発売元です。
顔写真を入れたせいで、組み合っている様子が妙に生々しくなってしまいました。PLANEXさんをロゴにしておいてよかった……。
おのおの、重りをつけたりして力士をカスタム。特にレギュレーションはないので、どこまで改造するかは各人の善意および社会人としての配慮に任されています(対戦相手の丸山さんとは初対面です)。
では、さっそくゲームスタート。はっけよーい、のこった!