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競合企業も参加OK! 富士通「あしたのコミュニティーラボ」がハッカソンを続ける理由

誰もが満足するイベントを企画するための秘訣

あしたのコミュニティーラボが主催した「さくらハッカソン」の様子。(提供:あしたのコミュニティーラボ 撮影:川本聖哉) あしたのコミュニティーラボが主催した「さくらハッカソン」の様子。(提供:あしたのコミュニティーラボ 撮影:川本聖哉)

あしたのコミュニティーラボがメディアと並行して注力しているのがハッカソン。社内向けのものから社外向けまで定期的に開催し、定量的に参加者の満足度をとった結果も、他のイベントと比較しても非常に高いという。

「イベントのときNPS(ネットプロモータースコア)という指標を必ず取るようにしています。NPSは、参加したイベントをほかの人に薦めたいか11段階で評価してもらいます。10は“ぜひ友達にも紹介したい”、0は“2度と来るかこんなところ”というレベルです。集計後、0~6を付けた人の数から、9か10を付けた人の数を引きます。その際にミソがあって日本人が付けやすい7と8を入れてないんですよ。可もなく不可もなく、まあちょっとおべっか使って8、ちょっと辛口で7かなといった曖昧な票は外します。平均してプラス5あればよいといわれるNPSが、あしたのコミュニティーラボのイベントでは悪くてもプラス20、先日やったイベントではプラス56という結果になっています」

参加者の満足度を高めるために気を使っていることも多い。テーマの設定やキャスティングもさることながら、背景がバラバラな参加者全員が、それぞれに持ち帰るものがあることを心がけている。

「3Dプリンタ一つ取っても、よく知っている人から全く知らない人もいるように、全くレベルの違う人たちが集まる前提で考えています。特に、誰にイベントの中で話をしてもらって、参加者に良いインプットを提供するかに神経を使っています。社内のハッカソンでも、偉い人に話をしてもらうよりも本を出したり、ネットで話題になったりしている人を連れていったほうが若い人に響くんですよね。そういったインプットの良し悪しがハッカソンの成果にも、かなりつながっていると思います」 

富士通の川崎工場で披露された「おねぼうサンタのかべのぼり」は、地域の子供が手につけたウェアラブルデバイスを上下に振ると、工場にプロジェクションマッピングされたサンタが壁を登るというインスタレーション。社内外の人材と連携して1年がかりで開発された。

ハッカソンに負けたほうが、がんばれる

社外で開催するハッカソンに富士通社員を参加させることを「派兵」と呼ぶ柴崎さん。派兵する先のハッカソンには会社員だけでなく学生やフリーランサーの人も当然参加している。さまざまな立場の人たちが参加するからこそ得られるものも多いという。

「大学と一緒にやるハッカソンもあって、その地域にいるエンジニアを派兵するんですけど、どうなるか分からない面白さがあるんですよね。ある尊敬するベンチャーの社長さんの言葉が記憶に残っているのですが、ハッカソンに社員を送り出す時に『負けて帰ってこい』って内心思っているらしくて、勝つと天狗になるけど負けると自分自身の客観的評価につながるんですよね。

『セキュリティに強いと思っていたのに学生に負けた』とか『技術だけじゃなくてデザインも必要だったから、デザインを勉強してみるか』みたいな気づきが得られるんです。富士通のハッカソンで富士通の人間が1位になれないケースもあって、事務局が打ち上げで飲みながら『せっかくやったのに、富士通の人間が優勝できなくて残念です』とか言うので、『バカヤロウ、負けたほうがいいんだよ。その方がみんながんばれるんだ』って言ったりもしました」 

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