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企業×ベンチャー支援の新しいカタチ オムロンによるインキュベーション「コトチャレンジ」とは

2015年3月から3カ月に渡って、オムロンベンチャーズによるインキュベーションプログラム「コトチャレンジ」が開催された。同社は「センシング&コントロール」技術で知られる京都の老舗電機メーカーであるオムロンが2014年7月に設立したコーポレートベンチャーキャピタルで、ハードウェア系ベンチャーへの出資活動をメインミッションとする会社だ。大手メーカーがいま若手イノベーターを支援する狙いは何なのか。コトチャレンジをスタート時から担当されているオムロンの今林知柔氏に1回目の振り返りと次回への展望を伺った。(取材:越智岳人、金とよ 文・構成:金とよ)

オムロンの“ものづくり力”を活かして、新規事業創出を加速させたい

コトチャレンジの大きな特徴は、オムロンが誇る技術者や事業企画担当者によるメンタリングである。これによって、技術的面はもちろん量産化を目指したビジネスコンセプトの設定まで、オムロンの豊富なノウハウをもとにしたアドバイスが受けられる。第1回には約30組が応募、選考により若手起業家や学生、オムロン社内の有志など6チームが選ばれ、メンタリングを受けながら3カ月でプロトタイプを完成させた。

オムロン株式会社 経営戦略部 事業インキュベーショングループの今林氏に話を聞いた。今林氏は昨年まで材料系エンジニアであり、コトチャレンジのメンターも担当した。 オムロン株式会社 経営戦略部 事業インキュベーショングループの今林氏に話を聞いた。今林氏は昨年まで材料系エンジニアであり、コトチャレンジのメンターも担当した。

——そもそもコトチャレンジという取り組みをオムロンが手掛けることになった経緯は?

「オムロンベンチャーズの目的は、ベンチャーとのパートナーシップによって新規事業創出を加速することです。2014年の夏からさまざまなベンチャーのみなさんとコミュニケーションする中で、投資案件のお声がけも多くいただきましたが、私たちが探しているようなハード系のベンチャーは少ないと感じました。そこで、もし我々が求めているベンチャーが生まれにくいならば、その背景から整えていく必要があるのではないかと考えました。まずは彼らがどんな課題を抱えているのかを探り、企業としてその課題解決に役立てないかを検証するためにスタートしたのがコトチャレンジです」 

重視したのは、化ける可能性。“シードステージ”の6チームを選抜

——6チームを選考するにあたって重視したポイントは何ですか?

「あとちょっと手を加えたら出来上がり、というものを持ってらっしゃる方々よりは、化ける可能性があるものを支援したいという思いがありました。光るものを持ったベンチャーが成長するまでのプロセスにはどんな階段があるのか、何がネックで先に進めないのかを検証するという狙いがありましたので、粗削りでも伸びしろがあって、今後、事業が世の中に受け入れられる可能性があるかどうかを重視して選考しました。」

◆第1回のプログラムに選ばれたのは以下の6チーム。
健康管理ができるベルトを開発した学生チーム「うぇすトン」、睡眠改善のためのまくらを手掛けた「Vimo」、指先の触覚で意思疎通を図るデバイスを開発した「ウェアラブルデバイス総合研究所」、ドローンを使って害獣から農作物を守るシステムを開発した「AoLEMoN」、微風で回転し発電する小型風車を提案した「都市風プロジェクト」、栄養管理できるマグボトルを開発したオムロン社員による「Peloreen」と、ユニークな顔ぶれが集まった。 

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