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イベントレポート

Makerスペースは地方を変えられるか?——鍵は地方の特色を生かした目的設定

「何をしたいのか」目的をはっきりさせる

越智:すでに全国に120のMakerスペースがあるのですから、新たに作る場合は目的がはっきりしないと成功はおぼつかないと思います。今まで相談を受けた中では、どんな目的が一番多かったのでしょうか?

松田:正直にいうと「場所と予算があるから」とか、「ともかく人を集めたいから」とかいうのが多い気がしますね。
これは、失敗するパターンです。そこで何がしたいのかがはっきりしていない。ましてMakerスペースというだけで集客を期待するのは無理です。「ふるさと納税」制度を利用した地元ならではのものづくりとかいいと思いますけどね。Makerスペースにあるような機械を使って、その土地の人がその土地の産物で一手間加えて商品にするとか。

有坂:特に相談を受けたわけではないですが、これは絶対、地方のほうがニーズがあるなと思うのは教育です。
Makerスペースに来て、作りながら学ぶ。Arduinoなどの電子工作教室とか。2020年からプログラミングが義務教育になりますからプログラミング教室とか。また、プレミアムフライデーが浸透すれば、大人のニーズもあります。Makerスペースって危ないのでどこも子どもはダメなんですが、そのハードルを取っぱらうなら、「子どもから大人まで学べます」という要素はどこでもある程度収益が見込めるコンテンツですね。

「教育は地方の方がニーズが高い」と語るTechShopの有坂氏。 「教育は地方の方がニーズが高い」と語るTechShopの有坂氏。

橋場:うちはIoTを標榜してるんですが、それを目的に来られる方は多いですね。でも、IoTはあくまで手段でしかありません。本来課題があってそれを解決するために手伝える手段のひとつです。
結局のところ、IoTで何がしたいのかを明確にすることが重要です。分からなければ相談していただく形もとれます。やはり、場所より目的が先決というところですね。

越智:本日はありがとうございました。

 

聴衆からは他に「どんな分野のものづくりが人気か」「どんな形で地元企業とコラボしたらよいか」などの質問が出た。
前者に対しては「はっきりした傾向は特にない」という意見が主流を占めた。
後者に対しては、過去の例が紹介されたり、「コンテストをやってみたら?」という提案がなされたりした。
いずれにしろ、Makerスペースへ期待するものは大きいようだが、地方創生に結びつけるには、運営する側が具体的な目的意識をもつことが鍵となりそうだ。

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