イベントレポート
すごーい!あたまわるーい!知恵の芽を摘む「頭の悪いメカ発表会2」
あのヒットの裏側
新作の発表に移る前に、当サイトで公開された新社会人応援企画の話題へ。今回のイベントの後援でもある東急ハンズ、そしてMakers' Baseとコラボし、工作で新社会人を応援しようという企画だ。
森さんは『東急ハンズっぽい音楽で』という雑なコンセプトで映像を制作。唯一登場しないマンスーンさんについては、
「L●FTのほうが好きって言ったら出してもらえませんでした」 |
とのこと。大人の世界は大変ですね。
(※編集部注 マンスーンさんはスケジュールの都合がつかず、出演できませんでした)
さて、詳しくは元の記事に譲るとして、ここではこぼれ話をいくつか紹介。冒頭でも紹介した藤原さんの「言い訳生成器」は、パタパタする部分に「大人の科学」の付録を使っている。
「惜しげもなく高度な素材を…」 |
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「でも最初はカードが重くて全く動かなかったので、5000円のギヤードモーターを二つ追加しました」 |
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「一万円で10万RT」 |
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「安いもんですね」 |
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「さっきからRTの話ばっかりしてません?」 |
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「それしか誇るものがないんだから良いじゃないですか」 |
「これを持つならモバイルバッテリー持てよっていう」 |
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「メインの充電器はハンズで買ってないんですよね」 |
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「L●FTですか?」 |
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「Amazonで中国製のやつを買いました。本来はエスカレーターで使う予定だったので、普通のてすりで回そうとすると充電開始時の振動でむしろバッテリーが減ります」 |
「みんなから嫌がらせされて、こんな笑顔になるわけがない」 |
バカ工作生まれメディアアート育ち? 八谷和彦さん登場
ここからはゲストを交えたメインイベント、新作バカ工作の発表だ。今回のゲストは、愛玩電子メールソフト「PostPet」や一人乗りのジェットグライダーを製作する「OpenSkyプロジェクト」などを手掛けるメディアアーティスト、八谷和彦さん。Twitterでのつぶやきをきっかけに、うっかりオファーが成立してしまった。
わー。みんなすごーい。面白そ〜。とツイートしたらゲスト出演することになりました。:頭の悪いメカ発表会2を開催します - デイリーポータルZ https://t.co/WD0CdTrV2F @dailyportalzさんから
— 八谷和彦 (@hachiya) 2017年3月9日
東京芸術大学でも教鞭をとる八谷さんいわく、バカ工作に影響を受けてプリンをプルプルさせる装置や黒ひげ安全装置を授業で作ろうとする学生もいるそうだ。ほかにも、過去に自らの手掛けた作品とバカ工作の関連などを語りつつ、バカ工作の分析チャートまで披露するという手厚いプレゼンを披露してくれた。
「僕らもいいとこまで行けるかもしれませんよ」 |
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「期せずしてコンサルを受けたような感じですね」 |
見せられません!オイルマネー生成機
今回の新作のテーマは「金儲け」。単純明快な頭の悪さだが、一応FinTechという金融関係の技術の発展が反映されているらしい。
新作発表も一番手はマンスーンさん。おいそれと説明しづらい人物のパネルを引っ提げてきた。
「金儲けというテーマについて考えた結果、石油なんじゃないかと」 |
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「バカだなー」 |
潔いほどの直球っぷり。普段なかなか見ることができない、オイルマネーが生み出される瞬間をぜひ動画でご覧いただこう。
「素晴らしい!無から有が生まれてますね。どんどん次々に出てくるところが見たいです」 |
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「今後改良します!!!」 |
こんなところで世の中の裏側を知ることができるとは思わなかった。なお、表面を取り換えれば秒速で金稼ぎするバージョンに変身する。
「千円か。シケてる…」 |
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「昔は1万円だったんでしょうね」 |
スマートに小銭を拾える靴
続いては紅一点藤原さん。金をもうけつつモテたいという盛りすぎな野望を持つ。
それを実現するために製作されたのが、この「スマートに小銭を拾える靴」。要素のつぎはぎで哀しいフランケンシュタインのような代物になっているが、デモ映像の一部をご紹介。
「ヤンキーのハイエースみたい」 |
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「まずつま先の金属探知機で小銭を見つけたら、MESHのスイッチを押してモーターを動かして、掃除機のスイッチを押して地面の小銭を吸い上げます」 |
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「ちょっと待ってください、スイッチを押すためにスイッチを押すんですか!?」 |
「MESHが1個5000円で、サーボも防水のものを使っています」 |
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「コインが入ってる海外の池とかでも使えますね」 |
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「尾ひれみたいなのを付けても良いですね。もはやハイヒールじゃなくても良いけど」 |
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「そしたらもう手で拾えば良い」 |
いつでも粟(あわ)をつかめるように手をすぐにぬらす装置
為房さんは、金儲けにはビジネスチャンスをつかむことが大事だと主張。そして、楽をして金儲けをするという意味のことわざ「ぬれ手で粟(あわ)」を引用し、粟がビジネスチャンスであると力説(この辺で論理の飛躍に会場がザワつき始める)。そこで、どんな状況でも粟=ビジネスチャンスをつかめるように、手をすぐにぬらす装置を開発した。
「話が変わってませんか?」 |
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「ちょっとずつズレていっている」 |
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「歩いてて急に粟があることなんてあります?」 |
会場を置いてけぼりにする三段論法を展開しつつ、デモを強行。シチュエーションは、「渋谷の町中に突然粟が出てきたのに、手がぬれていなくてビジネスチャンスをつかめないとき」だ。
論理はむちゃくちゃだが、動きはかなりしっかりしている。粟かどうかはさておき、手をかざすだけで濡らすことのできる機構には八谷さんが太鼓判を押した。
「寿司職人とかに需要があるかもしれませんね!いちばん金のにおいがします」 |