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2020年プログラミング必修化!「作る」ことで分かるSTEM教育

第2回 フィジカルコンピューティング~実践的STEM教育のススメ~

大学院生にメディアアートを教えるIAMAS教授・小林茂先生に聞く

Arduinoの誕生と同じころ、メディアアートを教えるためのツールキット「Gainer」を開発し、フィジカルコンピューティングをIAMAS(情報科学芸術大学院大学)で教えながら、日本におけるMakerムーブメントを先導してきた小林茂先生に、STEM教育について聞いてみました。

プログラミングだけではもったいない

——小学校でプログラム教育必修化が決まりました。これに対してはどう思われますか?

小林:基本的にはいいことだと思います。プログラミングという基礎がないとマイコンボードを使った電子工作も、「スイッチを入れたら、モーターが回った」というだけで終わってしまいます。プログラミングができて初めて、制御が可能となり、単純な電子工作からフィジカルコンピューティングへと進むことができます。

ちまたでいわれているSTEM教育はプログラミングに特化している印象があります。それはもったいない。プログラミングは画面の中だけで閉じてしまうものなので。それが外界のアクチュエータなり、センサなりにつながると、物理や数学はもちろん、いろいろな知識の理解が進むというのは確実にあります。例えば加速度センサ。コンピュータにつなぎ、センサで取得したデータを使って画面の中の絵を動かすとき、三角関数を避けては通れないんですね。加速度センサにはXYZの軸があり、傾きや動きが電圧の変化になっていきます。計算すると角度になって、それを画面の中にフィードバックすると絵が動きます。「三角関数って役に立つんだ」ということを実感できます。

多くの人にとって三角関数は数学に出てくるからしょうがなくて勉強したという程度だと思います。自分の人生と一生関係ないと。そう思って過ごしていたら、フィジカルコンピューティングのワークショップで加速度センサに出会った方は、そこで初めて三角関数が実生活に結びつくわけですね。

各種のアクチュエータやセンサをコンピュータとつなげ、プログラミングで制御することで、理科や算数などが分かりやすくなるはずです。そういうツールとしてフィジカルコンピューティングで培われた方法論を利用するところから、STEM教育が始まるといいと思います。

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