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女性エンジニアキャリア特集

保育園にPTA、育児は大変で当たり前。だからこそ女性技術者に伝えたい事——富士ソフト 高橋百合子氏

3カ月間で有給「ゼロ」

「残業ができないので、在宅勤務制度はありがたい」 「残業ができないので、在宅勤務制度はありがたい」

——お子さんができたとき、仕事を辞めることは考えましたか。

まったく考えませんでした。まずネットワークの技術が好きですし、働きやすい制度もあり、辞める理由がありませんでした。

——産休、育休後に復職したときは、大変だったのではないかと思います。

子どもの体調が悪いなどで、しょっちゅう保育園から呼び出されました。最初の1年は大きな病気をしたこともあって、3カ月間で有給を使い切ってしまいました。

たしかに大変ですが、それが当たり前と思えば、どうということはないと思います。これから育児を始める同僚や後輩にも、そう言って励ましています。

——職場の理解は得られましたか。

最初は、仕事を投げ出すと思われるのではないか、評価が下がるのではないかなどと、悩みました。でも比較的、同じような境遇の人が多い部署だったので、理解は得られやすかったと思います。育児と仕事を両立するアイデアも、みんなで共有していました。

ただ、ある程度責任ある仕事を任されるようになると、絶対に休めないという日もあるので、親に頼むとか、外部の機関を利用するとか、ママ友にお願いするとか、二重、三重に対策を考えるようにしていました。 

子どもの夏休み期間は難関

趣味はゴルフ。息子さんもスクールに通っているので、一緒にプレーできる。 趣味はゴルフ。息子さんもスクールに通っているので、一緒にプレーできる。

——御社には在宅勤務の制度もあるそうですね。

はい。当初はかなり特殊な事情のある人だけの制度でしたが、子どもが3歳のころからすべての社員が使えるようになり、私は真っ先に利用を始めました。

今でも週に1日利用していますが、出社した日でも、どうしてもその日に終わらせなければならない仕事が残っていれば、家に帰ってから1時間だけ利用することもできるので、すごく助かっています。
フルフレックスタイム制でもあり、制度をうまく活用して、今までフルタイム勤務でやってこられました。

——2014年4月には小学校に入学されたそうですが、保育園のときとは違いますか。

宿題などもあるので、子どもに付きっきりになる時間をある程度確保しなければなりません。在学中に一度はPTAの役員をしなければならないルールなので、さっさと終わらせようと思って、最初に引き受けました。

長い夏休みがあることも大きな変化です。去年の夏は初めての夏休みだったので、どうなるかとドキドキしていましたが、学童保育を利用したり、ママ友と協力したりしながら、何とか乗りきりました。

——ご主人のサポートは。

とても協力的です。同じように働いているという意識を持ってくれているので、うまくバランスが取れていると思います。

それでも手が回らないので、週に1回、地域のシルバー人材センターの家事代行サービスを利用したり、ロボット掃除機を利用したり。部屋が散らかっていてイライラするより、使えるものは使った方がいいと思っています。 

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