女性エンジニアキャリア特集
保育園にPTA、育児は大変で当たり前。だからこそ女性技術者に伝えたい事——富士ソフト 高橋百合子氏
生産性を意識して仕事をする
——仕事をするうえで気をつけていることはありますか。
生産性はすごく意識しています。毎朝、その日にやることを書きだして、無駄なく動くように気をつけています。
技術的な面では、流用できるものはなるべく流用したり、分からないことがあれば別の部署からも情報をもらったりします。以前、後方支援部隊に所属していたことがあり、横のパイプを持てたことも、今の生産性につながっていると思います。
私は、出産の約3年後に役職が上がりました。限られた時間の中で成果をあげること、効率や生産性を意識していることを評価していただけたのかなと思っています。
——この仕事は女性に向いていると思いますか。
仕事の内容には男女差がないので、だれでも活躍できると思いますし、お客様にきちんと納品したときには、達成感もあります。
アウトプットをきれいに出すとか、人に分かりやすく伝えるとか、共有することとか、女性の方が得意のような気がするので、そういう面では女性に向いているといえるかもしれません。
基礎をしっかり身につけること
——今後は、どのようなことをしたいですか。
後方支援部隊に在籍していたときは、社内教育の講師をしたことがありましたが、人前で話すことができなくて、当時の生徒さんには申し訳なかったと思っています。でも今は教育をやってみたいと思っています。特に私が専門としているネットワークは技術が進歩しても、基本的な部分はそれほど変わっていないので、最先端の技術より、むしろ基礎の部分を教えてあげたいと考えています。
仕事と育児の両立については、保育園と小学校の1年目は仕事を捨てるくらいの覚悟でしたが、会社の制度や周りのサポートもあって、今まで続けることができました。今後、女性の技術者がもっと増えるように、自分の経験なども伝えていきたいと思います。
——これから技術職に就きたい方に、メッセージをお願いします。
基礎をしっかり身につけるということはとても重要です。それに尽きると思います。できれば若いうちに基礎を身につけておけば、あとは応用することも、新しい技術を学ぶこともできます。長く続けられる仕事だと思いますし、私も続けていこうと思っています。