女性エンジニアキャリア特集
ねじガールの夢は、自分だけのねじ「瑠美スクリュー」——興津螺旋 佐野瑠美氏
ミッフィーねじ? ミッキー型?
——ねじ職人になってから変わったことはありますか。
ものづくりは楽しいと聞いていましたが、実際に携わるようになって楽しさを実感しています。ねじはどこにでも当たり前にありますが、作るのは大変だし、現場で働く人ってすごいなと改めて思いました。
不良も出てしまうかもしれませんが、そこから学ぶこともありますし、次はどう改善するかを自分で解決していくことや発見することの大切さ、ちょっとしたことを見逃さないように観察すること、あきらめないこと。そういうことが前よりできるようになったかなと思います。
——これから作ってみたい夢のねじはありますか。
ねじの頭の十字穴がミッフィーというキャラクターの口に似ているので、ミッフィーねじ。ディズニーランドも好きなので、ミッキー型のねじ。そういう見て楽しめるようなねじを作ってみたいですね。
まだ具体的には考えていませんが、自分だけのねじ「瑠美スクリュー」も。作った人が分かるように名前が入っていて「この人のねじは前回使ってみて良かったから、また使おうかな」という風になったら面白いなと思っています。
「腕がいい」と言われる職人になりたい
——この仕事をずっと続けていきたいですか。
はい。結婚して子どもができたら「お母さんは、ねじを作っているんだよ」と胸を張っていえるようになりたいですし、仕事もプライベートも充実していきたいと思います。
——どんな職人になりたいですか。
規格内に入っていればいいというのではなく、もっときれいに、完璧といえるようなねじを作れるようになりたいです。経験を積んで、感性を磨いて「こいつは腕がいい、女性だけどすごい」と言われるような、みんなから頼られる存在になりたいと思っています。
——これから職人やエンジニアを目指したい女性にメッセージを。
自分がやってみたいと思ったら、不安があってもまず一歩踏み出してみてください。自分の置かれている環境や仕事を、できるだけ前向きに捉えて楽しみを見つけ、チャレンジしてほしいと思います。